ゴルフクラブの正しい握り方（グリップ）とは？パターグリップの握り方も徹底解説！

「ゴルフの経験が浅くて、クラブを正しく握れているのか自信がない。」
「スイングが安定せずボールが思った方向に飛ばないので、そもそも握り方から間違っているのかも。」

グリップはクラブと体を繋ぐ唯一の接点であり、正しいグリップを習得することはスコアアップの近道とも言えます。

だからこそ適切な握り方ができていないと、スムーズなスイングができずボールの方向性や飛距離に影響を与える可能性も。

本記事ではゴルフクラブの一般的なグリップの握り方や、ミスごとの改善ポイントを詳しく解説していきます。

また他のクラブとは異なるパターの握り方についても紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください！

▼スイングの基本についてはこちら
「ゴルフスイングの基本のフォームは？正しい打ち方や初心者でもわかる改善のコツも紹介」

ゴルフクラブの握り方の基本！男性3割・女性5割で握るのがコツ

ゴルフクラブの握り方の基本は、下記の通りです。

力加減	[男性] 3割程度の力 [女性] 5割程度の力
握る場所	クラブの先から指2本 空けたところに 左手の小指を置く

グリップの圧力は重要で、強すぎず弱すぎず適度な力で握ることが求められます。

強く握りすぎるとスイングが硬くなり、逆に弱すぎるとクラブが安定しません。

ゴルフクラブの主な握り方は3種類

ゴルフクラブの主な握り方は下記の3種類で、それぞれメリットデメリットがあります。

正しいグリップを身につけることが、ショットの正確性と安定性を高めるための第一歩となるでしょう。

自分に合ったグリップを見つけ、一貫性を持って練習することが大切です。

①オーバーラッピンググリップ

オーバーラッピンググリップはゴルフクラブの握り方の一つで、右手の小指を左手の人差し指と中指の間に重ねる方法です。

両手が一体となりスイングの安定性が期待できる握り方で、多くのプロゴルファーが採用しています。

オーバーラッピンググリップのメリット・デメリットは下記の通りです。

メリット	球種のコントロールがしやすい
デメリット	手が小さい人は握りにくい

②インターロッキンググリップ

インターロッキンググリップは、右手の小指と左手の人差し指を絡ませる握り方です。

ジャック・ニクラスやタイガー・ウッズなどの著名なゴルファーが採用しています。

インターロッキンググリップのメリット・デメリットは下記の通りです。

メリット	・両手の一体感がある ・手が小さい人も スイングが安定しやすい
デメリット	右手の小指に負荷がかかる

③テンフィンガーグリップ

テンフィンガーグリップは、両手の指をすべて使ってクラブを握る方法です。

野球バットの握り方と一緒なので、初心者でも違和感なく握れるところが大きな特徴。

テンフィンガーグリップのメリット・デメリットは下記の通りです。

メリット	・飛距離が出やすい ・指を痛めにくい
デメリット	・一般的なグリップではないので 指導者が少ない ・左へのミスが増える可能性

初心者にありがちな握り方について

ゴルフクラブを握るときの右手・左手の置き方

下記表は、ゴルフクラブを握るときの右手・左手の注意点です。

左手	①親指と人差し指の線が 右肩を向くように握る ②自分から見て左手の 中指のナックル（指の付け根の骨）まで 見えるように握る
右手	右手の親指と人差し指の線が 右肩を向くように握る

クラブを握る際は、右手と左手がそれぞれ適切な位置に置けているかが重要です。

手の置き方が間違ってしまうと、この後のスイングが全て正しくてもイメージとは異なる弾道が出てしまいます。

最初のうちは上記の注意点に沿って、左手と右手がそれぞれ正しく置けているかを都度確認しながら握ると良いでしょう。

正しい位置を覚えたい人は「グリップ先生」がおすすめ

グリップの正しい位置を覚えたい人には「グリップ先生」という、クラブシャフトの形状をした道具が役に立つでしょう。

表面には指の正しい位置が凹凸で示されており、手を置くとその凹凸に指が自然と収まるように設計されています。

この道具を使うことで、自然と正しい握り方に指を配置できるようになるでしょう。

下記の大手ゴルフショップやECサイトで1,000円前後で購入も可能なので、初心者におすすめの練習器具です。

チキンゴルフではレッスンの際にこの「グリップ先生」を活用し、グリップの基本を身につけてもらっています。

初心者にありがちな握り方

初心者にありがちな握り方は下記の通りです。

「グリップの握り方」は、ゴルフにおいてアドレスやスイングの前段階に当たるので非常に重要な項目ですが、初心者だと無意識のうちにミスが生じやすい握り方をしてしまうことがあります。

左手の甲がターゲット方向に向く「ウィークグリップ」は、フェースが開きやすいのでスライスの原因になることが多いです。

また指10本で握る「テンフィンガーグリップ」も、利き手に余計な力が入りスイングの安定性を損なう可能性があります。

どちらもあえてその握り方をするゴルファーもいますが、初心者が最初に覚える握り方としてはあまりおすすめできません。

ゴルフクラブの基本的な握り方について

ミスの種類に応じた握り方・解決法

多くのゴルファーが悩む「スライス」と「フック」も、握り方で解決できる可能性があります。

スライス

スライスとはボールが大きく右に曲がってしまう現象で、多くの人が悩むミスです。

スライスの主な原因は、インパクト（※1）時にクラブフェース（※2）が開いた状態になること。
※1：ゴルフクラブのヘッドがボールに接触する瞬間
※2：ゴルフクラブのヘッドのボールが当たる面

適切なフェースローテーション（※）ができていないとクラブヘッドがボールを捉える際に斜めから当たってしまい、ボールに右への回転が加わります。
※ゴルフスイング中にクラブフェースを開閉させる動作

この回転がボールが大きく右へ曲がってしまう要因に。

スライスを改善するには左手の握り方をストロンググリップ、つまり左手をグリップの内側に入れる方法が推奨されます。

このグリップ方法を採用することでインパクト時のフェースの開き具合を抑え、適切なフェースローテーションが可能になります。

フック

フックとはボールが大きく左へ曲がってしまう現象で、過度なフェースローテーションが主な原因です。

インパクト時にクラブフェースが余りにも閉じすぎてしまうとボールに強い左への回転がかかり、結果としてフックが発生します。

フックを出してしまう場合は下記画像のように、左手のグリップを通常より外側に持つウィークグリップを採用してみましょう。

このグリップ方法を取ることでインパクト時のフェースの閉じすぎを抑制でき、ボールに適度な右への回転をかけられます。

パターのグリップの主な握り方3種類

パターのグリップの代表的な握り方は、下記3種類になります。

パターには特有の精度と安定性が求められるため、他のクラブと異なる握り方をする人も多いです。

さまざまな握り方がありますが、あくまで自分のイメージと近い転がり方をしてくれる握り方をフィーリングで決めて問題ありません。

①逆オーバーラッピング

メリット	・利き手の感覚を重視して打てる ・両手で挟むことによる安定感がある
デメリット	手首の動きに左右されやすい

「逆オーバーラッピング」は通常のオーバーラッピングと比べて、利き手の握る範囲を広げる握り方です。

具体的には、左手の人差し指を右手の小指と薬指の間に乗せる形で握ります。

この握り方は、利き手の感覚を生かしてタッチをしたい人におすすめです。

またパターのフェースがスクエア（※）に保たれやすく、方向性の向上にも寄与します。
※直角

②クロスハンドグリップ

メリット	肩の振り子の動きを重視して打てる
デメリット	構え方が普通のグリップと大きく異なるため慣れが必要

「クロスハンドグリップ」は、左手を下に右手を上にして握るスタイルです。

手首の動きを抑えて、フェースがスクエアな状態を保ちやすくなります。

プロゴルファーの間でも広く採用されており、特に短いパットでの精度を求める際に有効。

最初は違和感を覚えるかもしれませんが、練習を重ねることで自然に感じられるでしょう。

③クローグリップ

メリット	・利き手の動きを抑制して打てる ・肩の振り子の動きを重視して打てる
デメリット	グリップが不安定になりやすい

「クローグリップ」は右手の親指と人差し指で軽くつまむようにし、他の指やシャフトに沿わせる形を取ります。

手首の動きを制限し、肩や腕全体を使ったストロークを重視したい人向けに考案された握り方です。

最初は違和感があり微妙なタッチが出しにくい場合もあるため、十分な練習と慣れが必要となります。

ゴルフクラブの握り方を意識して上達を目指そう

ゴルフクラブの握り方は、プレーの成功に直結する重要な要素とも言えます。

適切な握り方を習得することで、スイングの安定性やショット精度の向上が期待できるでしょう。

ただ闇雲に練習するだけでは上達は難しいため、まずは代表的なクラブの握り方を理解し自分に最適な方法を見つけることが重要です。

しかし初心者にとって自分に最適な握り方を見つけるのは難しい可能性があるため、まずはプロの力を借りることをおすすめします。

インストラクターの指導やアドバイスによって、正しい握り方を学びスイングの改善に繋げることも◎

自分の手の大きさや力に合った最適なグリップを見つけるために、ぜひ相談してみてください。