6インチプレースはどこまでOK?正しいやり方やルール・注意点を徹底解説

6インチプレースはどこまでOK?正しいやり方やルール・注意点を徹底解説
目次

6インチプレースとは?

6インチプレースとは、ボールのライが悪い場合にペナルティなしで6インチ(約15.24cm)以内にボールを移動できるゴルフの救済措置です。

6インチプレースとは

この救済ルールを正しく理解するために、以下2つのポイントを解説します。

正式ルールにはない「ローカルルール」

6インチプレースは日本ゴルフ協会(JGA)が定める公式ルールには存在しない「ローカルルール」であり、正式競技では使用できません

このルールでは、通常15.24cm(6インチ)以内でボールを移動することができ、ペナルティは課されないのが特徴。

6インチプレースが用いられる主な理由は、コースコンディションへの対処とプレーファスト(※)の実現です。
※プレーファスト:ゴルフにおいて迅速なプレー進行を心がけること

例えば、以下のような通常のプレーが困難な状況での救済措置として機能します。

  • ディボット跡にボールが入ったとき
  • 水たまりや芝の剥がれた箇所にボールが止まったとき

特に冬季のコースや芝の休眠期、梅雨時期など芝の状態が悪いコンディションでは、6インチプレースのルールが頻出します。

また初心者が多く参加するコンペにおいて、プレーヤーへの配慮の観点で設けられることも珍しくありません。

このローカルルールにより、プレーヤーは悪いライからのショットに時間をかけすぎることなく、円滑なラウンド進行を維持できます。

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リプレースとの違い

6インチプレースとリプレースは名前が似ているため混同されがちですが、定義や適用場面において、以下のように明確な違いがあります。

項目6インチプレースリプレース
定義ボールを元の位置から6インチ以内の新しい場所に置くボールを元の位置に正確に戻す
ルール上の位置づけローカルルール公式ルール
使える場面ライが悪い場合の救済措置ボールが誤って動かされた場合の復旧
置く場所元の位置から6インチ以内の任意の場所元の位置と同じ場所

6インチプレースは「新しい場所への移動」を目的とした救済措置であるのに対し、リプレースは「原状回復」を目的とした公式ルールです。

リプレースは、例えばグリーン上でボールマークを直した後にボールを元の位置に戻す場合や、風でボールが動いた際に元の位置に戻す場合に使用されます。

一方、6インチプレースは意図的にボールの位置を改善するためのローカルルールであるため、適用する際には同伴者への確認と配慮が必要です。

6インチプレースはどこまでOK?使用可能な範囲とシチュエーション

6インチプレースが適用できるのは「ジェネラルエリア」内のみであり、具体的なシチュエーションや場所によって使用の可否が明確に分かれています。

ジェネラルエリアとは、ゴルフコース内でティーイングエリア・グリーン・バンカー・ペナルティエリア・OBエリアを除いたすべての区域を指します。

具体的なシチュエーションと、使用可否は以下の通りです。

シチュエーション解説使用可否
ディボット跡にボールが入った前のプレーヤーが作った芝の剥がれた跡
異常な地面状態水たまり、ぬかるみ、霜の影響など
芝の剥がれや裸地コース整備不良による芝の欠損部分
グリーン上でボールを拭く目的で動かすグリーン上での動作はリプレースとして扱う不可
ラフからフェアウェイ側に動かすより良いライを求める行為不可
カップに近づく移動距離的な有利さを得る行為は禁止不可

使用OK例として最も頻繁に遭遇するのは、ディボット跡にボールが入った場合です。

前のプレーヤーがショットした際に芝が剥がれた跡(ディボット跡)にボールが止まると、クリーンなインパクトが困難になるため、6インチプレースによる救済が認められます。

一方、グリーン上では6インチプレースが適用されません

グリーンでは、ボールマークの修復後やボールの清拭後など正当な理由でボールを持ち上げた場合に、元の位置に戻す「リプレース」が基本ルールとなります。

また、カップに近づく方向への移動は、距離的な有利さを得る不正行為とみなされるため、必ずカップから遠ざかる方向または横方向への移動が原則です。

6インチプレースの正しいやり方

6インチプレースを行う際は適切な救済を受けるため、以下の手順で正しく行いましょう。

6インチプレースの正しいやり方

距離を測定する際は、スコアカードを活用するのがおすすめです。

多くのゴルフ場のスコアカードは、折った状態で6インチ程度に設計されているため、測定器具として使用できます。

また、配置時の重要なルールとして、ボールは必ずカップから遠ざかる方向または真横方向に移動させる必要があるので注意しましょう。

6インチプレースでありがちな間違いと注意点

6インチプレースは、無意識のうちに不適切な使い方をしてしまいがちなため、事前に注意点を把握しておくことが重要です。

よくある間違いと正しい対応を以下の表にまとめました。

間違いの例問題点正しい対応
カップに近づける移動距離的有利を得る不正行為横方向または後方への移動
より良いライを探す行為過度な救済を求める行為6インチ以内で最低限の改善
無断での使用マナー違反・同伴者への配慮不足事前確認と同意の取得

6インチプレースはあくまで「プレー可能な状態への救済」が目的であり、スコア向上のための有利な位置取りは認められません。

また、同伴者への確認と同意も欠かせないマナーです。

6インチプレースはローカルルールであるため、ラウンド開始前またはその都度、同伴者に確認する必要があります。

6インチプレースはマナーも重要!正しく使って快適にゴルフを楽しもう

6インチプレースは、ゴルフの楽しさを向上させる有効な手段である一方、使い方次第では逆効果になる可能性もあるため、正しい知識とマナーが不可欠です。

6インチプレースの重要ポイント
  • 使用可能なエリアは「ジェネラルエリア内」のみ
  • 移動は必ずカップから遠ざかる方向または横方向に行う
  • 同伴者への事前確認と同意を得る

これらのルールとマナーを守ることで、6インチプレースは悪いライからの救済手段として効果的に機能し、プレー進行の向上につながります。

正しい知識を身につけて、同伴者と共に楽しいゴルフライフを送りましょう。

チキンゴルフバナー
この記事の監修者
ボギー馬場さんの本人画像

ボギー馬場

【取得ライセンス】
JGRA

【プロフィール/経歴】

チキンゴルフのレッスンマニュアルをゼロから構築。
青山学院大学を卒業後、一般企業へ就職。
その後、笑いが絶えないゴルフティーチングプロを目指し、ゴルフ専門学校へ入学。
JGRAのライセンスを取得し、明るい性格を活かしながら「楽しく真剣なレッスン」を提供中。

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