「方向性が安定しない!」
「飛距離がなかなか伸びず、スコアが上がらないのはなんで?」
このようなお悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか?
当たりは良いのに飛距離が伸びずスコアが上がらない原因は、実はライ角にあるかもしれません。
しかし、「そもそもライ角って何?」「どんな影響があるの?」と詳しく知らない人も多いでしょう。
そこで本記事では、ライ角の基礎知識から調整方法までチキンゴルフ編集部が詳しく解説します。
ロフト角との違いや打球に与える影響、ライ角の調べ方も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
ボギー馬場
【取得ライセンス】
・JGRA
【プロフィール/経歴】
チキンゴルフのレッスンマニュアルをゼロから構築。
青山学院大学を卒業後、一般企業へ就職。
その後、笑いが絶えないゴルフティーチングプロを目指し、ゴルフ専門学校へ入学。
JGRAのライセンスを取得し、明るい性格を活かしながら「楽しく真剣なレッスン」を提供中。
ライ角とは地面とシャフトの角度のこと!【基礎知識】
ライ角とは、ゴルフクラブを地面に置いたときにできるシャフトと地面の間の角度のことです。
ライ角は、ショットの正確性や飛距離に大きな影響を与える重要な要素となります。
適切なライ角はゴルファーの身長や腕の長さ・スイングのスタイルによって異なるため、個人に合わせた調整が必要です。
ここでは、ライ角の基礎的な知識を身に付けられるよう、以下3つのポイントに着目して解説します。
ロフト角との違い
ライ角は、クラブを地面に置いたときのシャフトと地面の角度を指し、主にショットの左右方向への影響を与えるのが特徴です。
一方ロフト角は、フェース面(打球面)の傾き角度を指し、ボールの上下方向への打ち出し角に関係します。
その他の主な違いは、以下の通りです。
特性 | ロフト角 | ライ角 |
---|---|---|
定義 | フェース面の傾斜角度 | シャフトと地面の角度 |
影響する方向 | 上下 | 左右 |
調整の目的 | ボールの高さや飛距離 | ボールの方向性 |
調整による変化 | 弾道の高低と飛距離の改善 | スライス・フックの改善 |
両角度の適切な調整は、ゴルフパフォーマンスの向上に直結します。
例えばライ角が合っていてもロフト角が不適切だと、狙った方向には飛ぶものの、番手通りの適正な距離が出ないといった問題が生じる可能性があります。
反対にロフト角が最適でもライ角が合っていないと、番手通りの適正な飛距離は出るものの左右にズレてしまうことも。
ロフト角については以下記事で詳しく解説しているので、方向性だけでなく飛距離の改善も目指したい人は併せてご覧ください。
アップライトとフラットの違い
アップライトとフラットは、ライ角の文脈だとインパクト時の状態を表す用語になります。
それぞれの主な違いは、以下の通りです。
特徴 | アップライト | フラット |
---|---|---|
違い | クラブヘッドの先端が浮いている状態 | クラブヘッドの手前が浮いている状態 |
方向性 | ボールが左に行きやすい | ボールが右に行きやすい |
ボールの当たる位置 | フェースの手前側 | フェースの先端側 |
アップライトもフラットもフェース面とボールの接点が適切でなくなるため、番手通りの適正な飛距離が出にくくなります。
アップライト気味にインパクトを迎えているようであればライ角を小さめに、フラット気味であれば大きめに調整すると良いでしょう。
ライ角が打球に与える影響
ライ角は、ショットの方向性や飛距離に大きな影響を与える重要な要素です。
わずか1度のライ角のズレでも、ボールが目標から数メートル外れる可能性があります。
ライ角が合っていないと、以下のようなミスショットを引き起こす恐れも。
- スライスや引っ掛け
- 打点のズレ
- 飛距離の低下
- コントロール性の低下
「いつも同じ方向にボールが曲がる」と悩んでいる人は、クラブのライ角が適切な角度なのかを確かめてみるのも良いでしょう。
適切なライ角の調べ方
適切なライ角は主に、身長・手の高さ・スイングの軌道の3つの要素によって決まります。
以下2つの方法で、自分に合ったライ角を見つけましょう。
ライ角はゴルフショップで専門のスタッフに依頼することも可能ですが、上記の方法を用いて自分で調べることも可能です。
計測ツールで測ったライ角を計測シールを用いてより正確に確かめることで、実際のスイングの軌道を把握できるので、ぜひ試してみてください。
計測ツールを使う
計測ツールは、専門知識がなくても自分で簡単にライ角をチェックできる便利なツールです。
専用のサイトに身長や手の高さを入力することで、自宅に居ながら簡単にライ角の目安が分かります。
この自動計算ツールは、以下の手順で入力してみましょう。
- 手の高さを入力しクラブの長さを出す
- 身長を入力する
- クラブの長さを元に身長に適切なライ角を計算する
手の高さ⇒身長の順で情報を入力すると、身長に応じたクラブごとのライ角目安が自動的に表示されます。
例えば、手の高さ80㎝・身長175cmの場合で入力すると、ライ角の目安は以下の通りです。
ライ角目安の算出例
ゴルフクラブの種類 | クラブの長さの目安 | ライ角の目安 |
---|---|---|
ドライバー (1W) | 43.75インチ | 52.1度 |
フェアウェイウッド (3W・5W・7W) | 41.75~40.25インチ | 54.2~55.9度 |
ユーティリティ (UT) | 39.25~38.25インチ | 57.1~58.3度 |
アイアン (#2~9) | 37.75~34.25インチ | 58.9~63.8度 |
ウェッジ (PW・AW・SW) | 34~33.75インチ | 64.2~64.6度 |
この計測ツールはあくまで目安であり、実際のスイング軌道や打点の傾向によって最適なライ角は変わる可能性があります。
このライ角の目安を元に次に紹介する計測シールを使用すると、自身のスイングの軌道の観点からの調整が可能です。
計測シールで判断する
適切なライ角を調べるためには、計測ツールで算出し調整したクラブを実際に使用し、スイング軌道の観点からも適切かどうか確かめる必要があります。
計測シールは、クラブヘッドのソール(底面)に貼り付けて計測するものです。
実際にボールを打った後、シールについた跡を手がかりに、簡単にライ角の状態を確認できます。
シールについた跡の位置 | 意味 |
---|---|
跡がヒール側に集中している ※シャフト側 | クラブがアップライト気味 ↳ライ角を小さく調整する必要がある |
跡が中央に集中している | 適切なライ角 |
跡がトゥ側に集中している ※クラブのヘッド側 | クラブがフラット気味 ↳ライ角を大きく調整する必要がある |
シールについた跡がヒール側に集中している場合は小さめに、トゥ側の場合は大きめにライ角を調整する必要があります。
すでにシールの跡が中央に集中している場合は、適切なライ角のクラブを選べています。
ライ角調整の方法
ライ角の調整方法は、自分で行う方法とプロに依頼する方法の2つの選択肢があります。
それぞれのメリットは、以下の通りです。
調整方法 | メリット |
---|---|
自分で調整する | ・即座に調整可能 ・試行錯誤しながら最適な設定を見つけられる |
ショップで調整する | ・専門知識に基づいた正確な調整ができる ・複雑な調整も可能 ・総合的なフィッティングアドバイスが得られる |
次の項目で、それぞれの調整方法についてより詳しく解説していきます。
自分で調整する
近年はライ角の調整機能が付いたドライバーやフェアウェイウッドが出てきており、これによってゴルファーが自分でライ角を調整することが可能になりました。
この可変スリーブ(通称:カチャカチャ)と呼ばれる調整機能で、ライ角だけでなくロフト角やフェースアングルも調整可能です。
カチャカチャ機能の付いたクラブのライ角を自分で調整する場合は、以下のようなメリットやデメリットがあります。
- その場で調整可能
- 別途費用がかからない
- コンディションや気分に応じて、頻繁に調整できる
カチャカチャ機能の付いたクラブは、ラウンド中に「方向性が気になる」「飛距離が出ない」ことがあってもその場で調整可能です。
※公式ルールではラウンド中に調整する事は『性能を故意に変更する』にあたりペナルティとなります
ショップにクラブを持っていく手間もないため、気軽に自分好みのライ角に調整できます。
しかし、一度カチャカチャ機能で調整するとライ角・ロフト角・フェースアングルすべてが変わってしまうため、総合的なアプローチが不可欠です。
より専門的なアドバイスが必要な場合は、ショップでの調整を検討すると良いでしょう。
ショップで調整する
ライ角調整は、基本的に専門の知識と技術を持ったゴルフショップやフィッティングスタジオで行うのがおすすめです。
特に、アイアンやウェッジなどの自己調整が難しいクラブは、プロが身長や手の高さに合わせて最適なライ角に調整してもらう必要があります。
ショップでライ角を調整してもらうメリットは、以下の通りです。
- 専門機器を使用した正確な測定と調整が可能
- ライ角だけでなく、総合的なフィッティングが受けられる
- 特殊な素材や構造のクラブでも適切に対応可能
ショップでは簡易的な調整ではなく、ライ角調整用の専門機器を使用して、正確な測定を基に調整をしてくれます。
専門的な知識を持ったプロが総合的な視点でアドバイスをくれるので、ライ角だけでなく様々な側面から最適なクラブを見つけることができるでしょう。
しかし、ショップでのライ角調整は、以下のように費用と時間がかかります。
調整内容 | 料金相場(※) | 所要時間 |
---|---|---|
アイアン | 約500円〜1,000円/1本 | 約15~30分 |
ドライバー フェアウェイウッド | 約1,000円〜2,000円/1本 | 約30分~1時間 |
全クラブ | 約10,000円〜30,000円 | 数時間 |
※料金や所要時間は店舗によって異なります。
プロによる調整は、自己調整では気づきにくい細かな問題点も発見・改善できる可能性があります。
特に、ゴルフ歴が浅い初心者やスコアが伸び悩んでいる人は、ショップで調整してみましょう。
まずはスイングの基礎を固めてから、適切なライ角を見つけよう!
ライ角は、ゴルフクラブの性能を最大限に引き出し、ゴルファーのスキルやスコアを向上させる重要な要素の1つです。
適切なライ角調整を行うことで、以下のような影響があります。
- 打球の方向性が安定しやすくなる
- 飛距離が向上しやすくなる
- ミスショット減少につながる
しかし基本のスイングが定まっていない状態でクラブの細かい調整を行っても、スイングの矯正をした際にまた調整が必要になってしまうでしょう。
まずはスイングの基礎を固めてから、ライ角を含めたクラブの細かい調整を行うのがおすすめです。
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