ZXi ドライバーは操作性と寛容性の高さが魅力のドライバーシリーズです。
とはいえ、4つの異なるモデルがラインナップされているため、「結局どれを選べばいいの?」と悩む方も多いはず。
そこで本記事ではチキンゴルフの現役インストラクターのるかさん・こうきさんが、ZXi ドライバーの全モデルを試打レビュー!
あなたに合いそうなZXiを見つけて、次のドライバーとしてぜひ検討してみてください。
動画も要チェック!

増田 瑠花
【プロフィール/経歴】
チキンゴルフのインストラクター。プロゴルファーを多数輩出している名門「沖学園高等学校」のゴルフ部出身で、日本女子アマチュアゴルフ選手権への出場歴もあり。
YouTubeチャンネル「るか&こうきの楽しくなければゴルフじゃない!」にも出演中。
得意クラブ:ドライバー

吉田 好輝
【プロフィール/経歴】
チキンゴルフのインストラクター。日本大学ゴルフ部の元主将で、ベストスコアは63。
YouTubeチャンネル「るか&こうきの楽しくなければゴルフじゃない!」にも出演中。
得意クラブ:ドライバー
スリクソン ZXi ドライバーとは?
スリクソン ZXi ドライバーとは、ダンロップが展開する操作性と寛容性を両立させたドライバーシリーズです。
程よい慣性モーメントとスピン量が手に入るため、幅広いシーンで柔軟に活用できます。
さらに ZXi ドライバーは以下の4つのモデルがあり、自分に合った特性を選ぶことが可能です。
- ZXiドライバー
- ノーマルモデル
- ZXi TRドライバー
- 操作性を重視したモデル
- ZXi LSドライバー
- 低スピン・強弾道で打つためのモデル
- ZXi MAXドライバー
- ミスに強く直進性を重視したモデル
以下では ZXi ドライバーシリーズをチキンゴルフの現役インストラクターが試打し、それぞれの特徴を解説しているのでぜひご覧ください。
ZXi ドライバーの特徴と性能|飛距離アップの仕組み

ZXi ドライバーは以下の2つの技術を融合することで、飛距離性能を最大限に引き出しています。
以下ではそれぞれの技術による効果について詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
REBOUND FRAMEによりエネルギー効率を最大化
スリクソン独自のREBOUND FRAMEは高剛性と低剛性のエリアを交互に配置し、効率よくたわみを発生させ、インパクト時の反発力を最大化しています。
- ボール初速の向上
- 飛距離の向上
- 寛容性の向上
インパクト時の反発力を最大化することによって効率的にエネルギーが発生し、ボール初速が向上します。
ボール初速の向上は飛距離が伸びる要因の1つのため、同じスイングでもより速くより遠くへボールを飛ばすことが可能です。
さらに打点がブレても初速が落ちにくいため、方向ブレも抑えられます。
i-FLEX フェースによりフェースのたわみ最適化
ZXi ドライバーはi-FLEXフェースにより、ボールの初速のさらなる向上を実現しています。
スリクソンドライバーの中で最も薄いフェースを採用し、中央部分を薄く周辺部分を厚くすることでたわみを最適化。
センターが大きくたわみ、端部が支点となって「しなって戻る」動きの効率が大幅に高まり、スイングの力をより効率的にボールへと伝えられます。
さらにREBOUND FRAMEとの相乗効果により、しなり戻りの力がより効果的にボールへ伝わり、飛距離アップに貢献しています。
- フェース全体の反発力が向上
- 初速のアップによる飛距離の向上
このi-FLEXフェースはZXiシリーズの全モデルに搭載されており、どのモデルでも高初速と優れた飛距離性能が体感できます。
スリクソン ZXiドライバーをモデルごとに試打レビュー

チキンゴルフの現役インストラクターのるかさん・こうきさんが、以下のスリクソン ZXiドライバー4種を試打しました。
以下では感想から飛距離や回転数などの計測結果まで、詳しく紹介します。
なお、試打に使用したクラブはいずれもロフト角10.5度、純正のシャフトを使用しています。
以下の動画でもスリクソン ZXiドライバーについて詳しくレビューしているので、あわせてチェックしてみてください。
ノーマルモデル|飛距離の落ち込みが少ない
ノーマルモデルは前作ZX5 MK-IIの後継と言われており、ZXiシリーズの中では弾道の高さと寛容性のバランスが取れたモデルです。
スリクソン史上最薄設計のi-FLEXフェースと第3世代REBOUND FRAMEの連動により、飛距離性能がアップしています。
こうきさんは普段ZX5を使用していますが、ZXiドライバーを試打したところ、明らかな飛距離アップを実感しました。

【試打データ】
通常:平均270〜275y
↳ノーマルモデルでは最大飛距離290yを記録


るかさんの試打では、ヒール寄りに当たる場面でも、飛距離の落ち込みは少なく、安定した結果が得られました。



【試打データ】
通常:205y~208y
↳ヒールに当たっても最大飛距離208yを記録




ノーマルモデルは、多少芯を外したミスショットでも飛距離の落ち込みが少なく、曲がりも抑えられます。
安心して思い切り振っていけるドライバーと言えるでしょう。



【総評】
ミスに強くて、振り切れる安心感があるクラブ
LS(ロースピン)モデル|スピン量が少なく曲がりやすい
ロースピンモデルは名称が示すように、低スピンによる強弾道を重視した設計のクラブです。
ヘッドサイズはやや小ぶりで、構えたときにシャープな印象を与えます。
ノーマルモデルとは異なり、ソールデザインや重心設計が変更されていて、前後にウエイトを配置したロースピン仕様です。


こうきさんの試打では、バックスピン量を抑えて弾道の吹き上がりを防ぐ構造により、通常の平均飛距離を上回る288yを記録しました。



【試打データ】
通常:平均270〜275y
↳LSモデルでは飛距離288yとバックスピン量1,599回転を記録




るかさんの試打ではドライバーとしては低スピンな1,996回転という数値でありながらも、211yの飛距離を記録しました。



【試打データ】
通常:205y~208y
↳LSモデルでは飛距離211yを記録
【感想】
1,996回転で211yまで飛距離が伸びるのはすごいと思う。
重量感があって18ホールだと体力が持たないかも。
一般的に極端にスピンが減ると、ボールが失速しやすくなり、飛距離が伸びづらくなる傾向があります。
しかしZXi LSは、i-FLEXフェースとREBOUND FRAMEによる高初速性能により、低スピンでも十分なキャリーを確保できるよう設計されています。
ZXi LSは、ロースピン設計を採用したややハードな仕様のドライバーであり、ツアー仕様の色が強いモデルです。
誰にでも扱いやすいタイプではなく、ある程度のパワーとスイング技術を持った叩けるゴルファーに向いた一本と言えるでしょう。



【総評】
ツアー仕様感が強めでハードヒッター向けのクラブ
TR(ツアー)モデル|ヘッドが小さく上級者向け
TRモデルはZXiシリーズの中で最も操作性を重視したドライバーです。
へッド体積は450㎤とコンパクトで、シャープな形状と短い重心距離により、高いコントロール性能を発揮します。
シリーズの中では最もヘッドが小ぶりになっていて、操作性を重視する上級者向けの仕様となっています。


コンパクトなヘッド形状はヘッドスピードやミート率の向上にも貢献しており、こうきさんの試打では自己最長飛距離となる292yを記録しました。



【試打データー】
通常:平均270〜275y
TRモデルで最大飛距離292yを記録




さらに小ぶりなヘッドなのにしっかり捕まってくれる感覚があり、意外にも寛容性の高さも感じられるモデルです。
一方で、重めのシャフトにリシャフトした場合、極端に捕まりづらくなる傾向が見られました。
重心距離の短さに加え、「重ヘッド×重シャフト」の組み合わせはフェースターンが遅れやすく、再現性とパワーがより求められます。



【試打データ】
通常:205y~208y
TRモデルで飛距離210yを記録




るかさんの試打においても平均を上回る飛距離を達成していて、TRモデルの飛距離性能の高さが伺えます。
構えやすく振り抜きやすいシャープなヘッド形状から、ヘッドスピードを落とさずに振り切れるため、安定した飛距離を実現しています。
TRモデルは操作性と飛距離性能バランスが良く、コンパクトなヘッドで繊細なコントロールを求める中〜上級者におすすめのモデルです。



【総評】
「打感」「振り抜き」「操作性」を求めるゴルファーにとっては信頼感のあるクラブ
MAXモデル|振りやすく安心感がある
MAXモデルはスリクソンでは珍しいやさしさを押し出したクラブで、安心感を重視するゴルファーにフィットする仕様になっています。
ヘッド後方に14gのウェイトを配置することで、重心が深く設定されており、球が自然に上がりやすいのが特徴です。
シリーズの中でもヘッドサイズが大きめで、構えたときに安心感があるため、力まずに振り抜けます。


つかまりが良く寛容性も高い一方で、フェースのローテーションが大きくなりやすいため、思い切って振ると左に出やすく、チーピンのリスクもある点には注意が必要です。
こうきさんのようにヘッドスピードが速く、しっかり叩けるプレーヤーにとっては、吹け上がりやスピン過多といったリスクも考えられます。



【試打データ】
通常:平均270〜275y
MAXモデルで飛距離285yを記録




一方でるかさんの試打では、4つのモデルの中で最大飛距離である213yを記録しました。



【試打データ】
通常:205y~208y
MAXで最大飛距離213yを記録




ZXi MAXはミスに強く、多少ズレても飛距離が落ちにくい設計のため、芯に当たるとボールの初速が上がって大きく飛ばせます。
球が上がりやすく、ミスへの寛容性も高いので、女性や初心者にもおすすめです。



【総評】
ビギナーでも安心して振っていけるプレッシャーの少ないクラブ
ZXi ドライバーは飛距離アップと操作性を両立した1本
ZXiドライバーは、スリクソンが誇る最新テクノロジーを結集し、飛距離性能と操作性を高次元で両立したモデルです。
REBOUND FRAMEとi-FLEXフェースの相乗効果により、フェース全体の反発性能が高まり、ボール初速の向上と飛距離アップを実現しています。
ZXiドライバーは、ゴルファーのスイングタイプや求める弾道に合わせて選べる4つのモデルを展開しています。
モデル | 特徴 | おすすめな人 |
---|---|---|
ZXi | 直進性と操作性をバランスよく両立 | 中上級者 |
ZXi LS | 操作性重視の低スピン設計 | ハードヒッター |
ZXi TR | 上級者向けの操作性特化モデル | 上級者 |
ZXi MAX | 直進性と寛容性に優れた安心設計 | 初〜中級者 |
どのモデルが自分に合っているかは、重視するポイントによって異なります。
スペック表やレビューを見るだけでは判断しづらいため、実際に試打してみるのがおすすめです。
また、ショットの安定性や飛距離を伸ばすためには、自分のスイングに合ったクラブを選ぶことも重要ですが、正しいスイングを身につけることが何より大切です。
別の記事では正しいドライバーの打ち方を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。


ボギー馬場
【取得ライセンス】
・JGRA
【プロフィール/経歴】
チキンゴルフのレッスンマニュアルをゼロから構築。
青山学院大学を卒業後、一般企業へ就職。
その後、笑いが絶えないゴルフティーチングプロを目指し、ゴルフ専門学校へ入学。
JGRAのライセンスを取得し、明るい性格を活かしながら「楽しく真剣なレッスン」を提供中。