ゴルフアルバトロスとは?語源・イーグルとの違い
アルバトロスとは、ゴルフでパー(基準打数)より3打少ないスコアでホールを上がることを意味します。
具体的には、パー5のホールを2打でカップイン、またはパー4を1打でホールアウトした場合がアルバトロスです。
以下の観点からゴルフ用語「アルバトロス」について解説していきます。
バーディ・イーグルとの違いとは?

アルバトロスとバーディ・イーグルとの違いは、以下の通りです。
| スコア用語 | 詳細 |
|---|---|
| バーディ | 1打少ない |
| イーグル | 2打少ない |
| アルバトロス | 3打少ない |
たとえばパー5のホールで、バーディは4打・イーグルは3打・アルバトロスは2打でホールアウトした場合に達成となります。
アルバトロスの由来と英語での意味
「アルバトロス(Albatross)」という言葉は、英語で「アホウドリ」という大型の海鳥を意味します。
ゴルフで「アルバトロス」というスコア名が使われるようになった由来には、諸説あります。
ひとつは、アホウドリが絶滅危惧種として知られるほど希少な鳥であることに由来するというもの。
プロ・アマを問わず、アルバトロスを達成できる確率は数百万分の一ともいわれ、その“めったに起こらない奇跡”を鳥の希少性になぞらえたとされています。
もう一つの説は、スコアに鳥の名前を付ける慣習に基づくものです。
以下のように打数が少なくなるほど、より大きく力強い鳥の名前が使われるようになったと言われています。
- 1打少ない:バーディ(小鳥)
- 2打少ない:イーグル(鷲)
- 3打少ない:アルバトロス(アホウドリ)
このように、アルバトロスという言葉には「到達困難な成果を象徴する称号」という意味合いが込められており、ゴルファーにとっては夢のスコアといえるでしょう。
「ダブルイーグル」との関係性
「ダブルイーグル(Double Eagle)」とは、アルバトロスと同じ意味を持つゴルフ用語です。
どちらもパーより3打少ないスコアを指し、達成条件もまったく同じです。
アメリカでは「イーグルの2倍」という発想から「Double Eagle」という表現が一般的に使われています。
一方、イギリスや日本では「アルバトロス」の呼び方が定着しており、特にヨーロッパのゴルフ文化では「希少な大きな鳥=アルバトロス」という象徴性が重視されています。
アルバトロスの難易度と確率|ホールインワンより難しい?
アルバトロスはどれくらいの確率で達成できるのか、その難易度を解説します。
数字で見るとより、アルバトロスが希少なプレー化を感じることができるので、参考にしてみてください。
達成の確率はどれくらい?
統計的に見ると、アマチュアゴルファーがアルバトロスを出す確率はおよそ100万分の1、プロでも数十万分の1と言われています。
アルバトロス達成のためには、ロングホールにおいて2打目が200ヤード以上の長距離を正確にグリーンへ運び、さらにカップインする必要があります。
そのため、PGAツアー全体でも年間でわずか数件しか報告されないほどの超レアケースです。
さらに、単純に「遠くへ飛ばす」だけではなく、気象条件や風向き・ボールのスピン量など、あらゆる要素が完璧に噛み合う必要があります。
技術だけでなく、運と自然条件のすべてが味方したときに初めて生まれるスコアといえます。
ホールインワンとの比較
ホールインワンは主にパー3のホールで1打目が直接カップインするもので、達成確率は約1万2,000分の1とされています。
一方、アルバトロスはパー5のホールで2打目をカップインさせるなど、より長い距離を正確に狙う必要があります。
そのため、統計的にはアルバトロスはホールインワンの数十倍から百倍以上も難しいといわれています。
実際、多くのプロゴルファーがホールインワンを経験していても、アルバトロスを達成したことがありません。
アルバトロスの上のスコアはある?
アルバトロスよりもさらに上のスコアは、「コンドル」(Condor)です。
コンドルとは、パー(基準打数)より4打少ないスコアでホールアウトするという意味で、「トリプルイーグル」や「ダブルアルバトロス」と呼ばれることもあります。
具体的には、パー5で1打目が直接カップインする、あるいはパー6で2打でホールアウトするケースが該当します。
コンドルを達成することは、アルバトロスよりもさらに困難であり、現実的にはほぼ不可能とされています。
ゴルフにおけるアルバトロスの達成者はいる?
メジャー選手権では、これまでに通算18回のアルバトロスが確認されています。
内訳は以下の通りで、数多くの名プレーヤーが出場してきた歴史の中でも、この回数は「奇跡的」と言ってよいほど少ない数字です。
- マスターズ:4回
- 全米:3回
- 全英:8回
- 全米プロ:3回
代表的な達成者として、まず挙げられるのが以下の2人の選手です
- ジーン・サラゼン
- ルイ・ウーストハイゼン
ジーン・サラゼンは1935年のマスターズで、パー5のホールを2打で沈め、。このアルバトロスがきっかけで、彼はプレーオフに進出し、最終的に優勝を果たしています。
また、現代ゴルフではルイ・ウーストハイゼンが2012年マスターズでアルバトロスを達成しました。
セカンドショットをグリーン奥からスピンで戻し、カップインさせた映像は今も世界中で語り継がれています。
アマチュアの達成例はある?
アマチュアでもアルバトロスやコンドルを達成した例はあります。
代表的な例として挙げられるのが、アメリカのパトリック・ウィルス(Patrick Wills)氏です。
彼は59歳という年齢でアルバトロスを達成しており、しかもアマチュアとして複数回成功させた稀有な存在とされています。
ただし、これは例外中の例外で、一般的なアマチュアゴルファーがアルバトロスを出す確率は100万分の1〜300万分の1と非常に低い水準です。
奇跡的な確率であり、飛距離・正確性・運といったあらゆる要素が嚙み合った結果といえるでしょう。
アルバトロスの保険とは?達成時の慣習
アルバトロスの保険とは、達成時に発生するお祝い費用を補償するための保険で、多くの場合「ホールインワン・アルバトロス補償」としてセットで提供されています。
アルバトロスは稀な偉業のため、達成した際には特別な祝い方をする慣習があります。
代表的な祝い方としては、次のようなものが挙げられます。
- 記念品を同伴者や関係者に配る
- 祝賀会を開く
- 記念樹を植える
これらは達成者の栄誉を称えるとともに、ゴルフ文化における「仲間との絆」を重んじる伝統的な習慣です。
ただし、アルバトロスを達成すると非常に喜ばしい反面、コンペや社交の場では予想以上に出費がかさむこともあります。
そのため、アルバトロスの保険は、祝賀会費用・記念品費用・会食費用などを補償し、ゴルファーにとって“もしもの時”の支えとなります。
アルバトロスは達成したら生涯で一番の自慢になるスコア
アルバトロスは、ゴルファーにとってまさに「奇跡のスコア」と呼べるほどの偉業です。
プロ・アマを問わず、一生のうちに達成できる人はほんの一握りで、プロであってもその達成確率は数十万分の一といわれています。
一方で、アマチュアゴルファーが達成する例もあり、技術だけでなく、グリーンの状態や風向きなど、運の要素が重なることも必要です。
ゴルフは単にスコアを競うだけでなく、こうしたドラマチックな瞬間を味わえる魅力を持つスポーツといえるでしょう。


ボギー馬場
【取得ライセンス】
・JGRA
【プロフィール/経歴】
チキンゴルフのレッスンマニュアルをゼロから構築。
青山学院大学を卒業後、一般企業へ就職。
その後、笑いが絶えないゴルフティーチングプロを目指し、ゴルフ専門学校へ入学。
JGRAのライセンスを取得し、明るい性格を活かしながら「楽しく真剣なレッスン」を提供中。

