ドライバーの飛距離を伸ばすために必要なのは、スイングスピード(ヘッドスピード)を上げることです。
インパクトの瞬間にヘッドスピードが速くなるほど、ボール初速が高まり、キャリーもランも大きく伸びていきます。
しかし、自分のスイングスピードを正確に把握できていないと、闇雲な練習に時間を使ってしまいがちです。
本記事では、スイングスピードの平均値・測定方法を整理し、飛距離アップの方法を詳しく解説します。
飛距離をもっと伸ばしたい方、自分のスイングを数値で分析したい方は、ぜひ参考にしてください。

ボギー馬場
【取得ライセンス】
・JGRA
【プロフィール/経歴】
チキンゴルフのレッスンマニュアルをゼロから構築。
青山学院大学を卒業後、一般企業へ就職。
その後、笑いが絶えないゴルフティーチングプロを目指し、ゴルフ専門学校へ入学。
JGRAのライセンスを取得し、明るい性格を活かしながら「楽しく真剣なレッスン」を提供中。
ゴルフのスイングスピードとは?飛距離との関連性
スイングスピードとは、クラブ全体を振り抜く速さを指し、ゴルファーのパワー・体の使い方・スイング効率を測る重要な指標です。
スイングスピードが速くなると、飛距離は次のような仕組みで伸びていきます。
- インパクト時のエネルギーが大きくなる
- ボールに伝わる力が強まる
- ボールの初速が上がる
- 結果として飛距離がアップする
一般的に、ドライバーのスイングスピードが1m/s上がると平均で約5.5ヤード飛距離が伸びるといわれています。
そのため、スイングスピードの向上を目標にすることは、飛距離アップの有効なアプローチです。
ただし、スイングスピードを上げることだけを意識すると、以下のような問題が発生する場合があります。
- スイングバランスが崩れコントロールが不安定になる
- 力みすぎてスライスやフックなどのミスが出る
無理なくスイングスピードを高めるためには、正しいフォームと効率的な体の使い方を身につけることが大切です。
ヘッドスピードとの違い
スイングスピードとヘッドスピードは、どちらもクラブを振る速さを示す指標ですが、計測している範囲が異なります。
- ヘッドスピード
- クラブヘッドがボールに当たる瞬間の速度
- スイングスピード
- クラブを振り下ろしてインパクトに至るまでのスイング全体の速さ
両者は密接に関係しており、スイングスピードが向上すれば、インパクト時のヘッドスピードも上がりやすくなります。
どちらも飛距離を左右する重要な要素で、両方のバランスを意識することが安定したショットにつながります。
なお一般的には、ヘッドスピードのほうがスイングスピードよりも大きな数値で表示されます。
これは、クラブ全体ではなく「クラブヘッド」という先端部分の速度を計測しているためで、スイング動作の中で最も速くなるポイントがインパクト直前だからです。
自分のスイングスピードは平均と比べてどう?
以下から、男女それぞれの平均スイングスピードを紹介します。
自分のスイングスピードを把握している方は、平均と比較してみてください。
男性ゴルファーの平均スイングスピード
男性ゴルファーの平均スイングスピードは、おおよそ以下のとおりです。
- 非力傾向な人:30〜35 m/s
- 一般的な人:35〜40 m/s
- 力のある人:40〜50 m/s
※ドライバーの場合
一般的には、ヘッドスピードが40m/s前後であればキャリーで200ヤード前後の飛距離が出るとされています。
また、スイングスピードが向上すると飛距離だけでなく、次のようなメリットも得られます。
- 弾道が安定する
- フェースの乗りが良くなり、打感が改善される
なお、クラブごとにスイングスピードは異なり、最も速くなるのはクラブが最も長いドライバーです。
クラブの長さの違いやロフト角の増加が影響し、番手が下がる(クラブが短くなる)ほどスイングスピードは自然と低下します。
ただし、すべてのクラブで無理にスイングスピードを上げる必要はありません。
たとえば、正確性が求められるアイアンでは、無理に振り急ぐとミート率が下がり、方向性が乱れる原因になります。
無理に速度を追うのではなく、クラブごとの役割に合わせてちょうどいいスイングスピードを身につけることが、安定したスコアにつながります。
女性ゴルファーの平均スイングスピード
女性ゴルファーの平均スイングスピードは、おおよそ以下のとおりです。
- 一般女性ゴルファー:34 m/s 前後
- 女子プロゴルファー:40 m/s〜45 m/s
- シニア女性:25 m/s〜30 m/s
※ドライバーの場合
女性は男性と比べて筋力が少ないため、スイングスピードの数値は全体的に低くなる傾向があります。
しかし、スイングのリズムや体の使い方を工夫することで、効率よくヘッドを走らせることが可能です。
また、ゴルフの飛距離は筋力やスイングスピードの数値だけで決まるわけではありません。
もっとも重要なのは、正しいフォームとインパクトのタイミングを身につけ、効率よくエネルギーを伝えることです。
スイングスピードの正確な測定方法

スイングスピードを測定する方法には、主に以下のような選択肢があります。
- 市販の専用測定器を使う
- ゴルフショップの試打コーナーで測定する
- インドアゴルフで測定する
市販の専用測定器は地面に設置するだけで自動的に計測が可能で、おおよそ7,000円~15,000円程度で購入できます。
ゴルフショップの試打コーナーにはスイング測定器が設置されているケースが多いです。
ただし、基本的にクラブの購入を検討している方向けのサービスなので、気軽に測れるものではない場合もあります。
インドアゴルフは高精度のシミュレーターが完備されていることが多く、自分のスイングデータを可視化できます。
さらに、映像によるスイング分析もできるため、課題点を見つけ出して効率的に練習したい方におすすめです。
実際のインドアゴルフがどのようなものなのかは以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
正確に測るためのコツ
スイングスピードは、基本的に以下のような手順で測定します。
- 測定器をボールの前方50cm〜1mに設置する
- 通常通り構え、画面を確認できる位置に立つ
- 普段のリズムでスイングし、インパクト時にボールが測定範囲を通過するように打つ
- 結果を確認し、記録して比較する
測定器の設置位置は機器によって異なるため、あらかじめ取扱説明書を確認しておきましょう。
設置した後は普段通りスイングするだけですが、インパクト時にボールがしっかり測定機の前を通過することを確認することが大切です。
- 毎回同じ条件で測る
- 屋外では温度や湿度で測定精度が変わることに注意する
スイングスピードを測定する際は、クラブや場所などを統一することで数値のばらつきを防げます。
また、屋外で測定する場合は温度や湿度によって空気密度が変化し、スイング時の空気抵抗が微妙に変わることがあります。
そのため、同じ振り方でもわずかに計測値が変化する可能性があることは覚えておきましょう。
ゴルフのスイングスピードを上げる方法

ここからは、ゴルフのスイングスピードを上げる具体的な方法を紹介します。
これらの方法を実践して、スイングスピードの向上につなげていきましょう。
体を使ったスイングを意識する
スイングスピードは、腕の力だけで生み出すものではなく、体全体の回転を活かすことが重要です。
具体的には、以下の流れを意識してスイングしてみましょう。
- バックスイングで右足に体重を乗せる
- ダウンスイングで左足へ素早く重心を移す
この流れがスムーズになるほど、下半身で生み出したエネルギーがクラブヘッドへと無駄なく伝わり、結果としてスイングスピードも自然に向上します。
体全体を使ったスイングは、力任せに腕を振るよりもヘッドが走りやすく、ショットも安定しやすいのが特徴です。
つまり、無理に腕を振ろうとするのではなく、体の回転と重心移動の「流れ」をつくることが、効率よくスイングスピードを上げるための重要ポイントと言えます。
以下の記事では、ゴルフスイングの基本フォームを図解入りで解説していますので、ぜひ参考にしてください。
筋トレで体幹・下半身を強化する
スイングスピードを上げるには、体幹と下半身の筋力が重要です。
体幹と下半身の強化におすすめな筋トレは、以下の通りです。

- 床にうつ伏せになり、肩幅程度に腕を開く
- 前腕とつま先で体を支える
- 背筋をまっすぐに保ち、お尻を持ち上げすぎないよう注意する
- その状態を30秒〜1分キープ(呼吸は止めない)
- 1~3を3回繰り返す
プランクやクランチは体幹を、スクワットは下半身を効果的に鍛えられる筋トレです。
ブレない体幹はスイング軸の安定につながり、クラブに力を効率よく伝えるための土台になります。
さらに、スイングのパワー源となる下半身を強化することは、インパクト時の安定性や再現性の向上に貢献します。
体幹と下半身をバランスよく鍛えることで、無駄な動きが減り、結果としてスイングスピードを効率的に高めることが可能です。
以下の記事ではゴルフのための筋トレメニューを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
ストレッチで可動域を広げる
ストレッチで体の可動域を広げると、上半身と下半身の捻転差を大きくでき、トップでしっかりタメを作れるようになります。
トップで深いタメが生まれるほど、ダウンスイングに向けて体を効率よく加速させることができ、スイングスピードの向上にも大きく貢献します。
可動域を広げることに役立つストレッチは、以下の通りです。
- 指を第二関節で曲げる
- 手のひらを下に向けて、横に真っすぐ伸ばして前に回す
- 手のひらを上に向けて、横に真っすぐ伸ばして後ろに回す
- 前回り後ろ回りを各10回程度行う
肩甲骨まわりの柔軟性が高まると、トップで深い捻転が作りやすくなり、スイング軌道も安定します。
また、股関節の可動域が広がると、下半身主導のスムーズな回転ができ、スイング全体のパワー伝達が改善します。
日々のストレッチで可動域を広げることで、スイングはよりスムーズになり、力みにくくなります。
以下の記事では、今回紹介したものを含め、ゴルフに最適なストレッチメニューをわかりやすくまとめているので、ぜひ参考にしてください。
クラブシャフトを見直す
スイングスピードを上げるには、クラブシャフトの見直しも重要です。
自分のヘッドスピードに合ったシャフトを選ぶことで、飛距離と安定性の両方を効率よく引き上げることができます。
ヘッドスピードに応じて、適切なシャフトのフレックス(硬さ)が異なるため、以下を目安に見直してみてください。
| 一般男性ゴルファー | S(スティッフ)〜R(レギュラー) |
|---|---|
| 女性・スイングスピードがゆっくりめの男性 | A(アベレージ)〜L(レディース) |
ヘッドスピードが速いゴルファーは、過度なしなりが抑えられるS(スティッフ)〜R(レギュラー)のフレックスが適しています。
スイングの力が強いほどシャフトは大きくしなりやすいため、硬めのシャフトを選ぶことで、しなり過ぎによるタイミングのズレや方向性の乱れを防げます。
一方で、ヘッドスピードが遅めのゴルファーは、シャフトのしなりを利用してスピードを補えるA(アベレージ)〜L(レディース)がおすすめです。
適切な硬さのシャフトを選ぶことで、しなりを無駄なく活用でき、ヘッドが自然に加速します。
その結果、動作のタイミングが整い、スイングスピードの向上だけでなくスイング全体の質向上にもつながります。
スイングスピードを上げるための練習ドリル

以下からは、スイングスピードを上げるための練習ドリルを紹介します。
練習を継続的に行うことでスイングのリズムが整い、効率よくスイングスピードを高められます。
スピード重視で素振りを行う
スピードを意識した素振りは、スイングスピード向上や飛距離アップに直結する効果的な練習法です。
- 普段使っているクラブのネック部分を持つ
- いつもより速いテンポで振り、空気を切る「シュッ」という音を確認する
- 音が出る位置が正しい軌道になるよう調整する
- 慣れてきたら通常のグリップで素振りし、フォームを崩さずにスピードを出せるか確認する
- 「スピード重視の素振り」と「フォーム確認の素振り」を交互に行う
ネック部分を持つことでクラブが軽くなり、より速く振れる感覚を自然に身につけられます。
まずはとにかく速く振る練習でヘッドの走りを体に覚えさせ、その後でスピードとフォームの両方を組み合わせていきます。
スピードと型それぞれを重視したスイングを交互に行うことで、飛距離アップと安定したショットの両方を実現できます。
以下の記事では、この練習法の詳細を含めた「正しい素振り」について解説していますので、ぜひ参考にしてください。
ウェッジ2本を持って連続素振りを行う
重量のあるウェッジを2本持っての連続素振りは、スイング時に必要な筋力を鍛えることができ、ヘッドスピードを効果的に高められます。
- ウェッジ2本を互い違いにして持つ
- 正しいフォームを意識し、体全体を使って連続的にスイングする
- 通常のクラブに戻して素振りを行う
ポイントは、重さに負けて形が崩れないようフォームの維持を意識すること。
また、筋肉や関節に負担がかかるため、無理をせず適度な回数と時間で行うことが重要です。
継続して行うことで、スピードを上げたスイングをした際の安定性とヘッドスピードの向上が期待できます。
以下の記事では、上記の練習方法も含めヘッドスピードの向上について解説していますので、ぜひ参考にしてください。
スイングスピードを上げるには正しいフォームと体の使い方が重要
スイングスピードは腕の力だけでなく、体全体の回転から生まれるエネルギーを効率よく伝えることで向上します。
力任せに振ったり、無理にスピードを出そうとしたりすると、動きがバラバラになり、かえって安定しなくなることも。
特に初心者の場合、力の入れすぎや切り返しのタイミングのズレによって、ヘッドスピードが一定にならないケースが多く見られます。
これを防ぐためには、土台となる正しいスイングフォームを身につけることが大切です。
効率よくクセのないフォームを身につけたい場合は、ゴルフスクールで第三者の目線から指導を受けるのがおすすめ。
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