スタイミーとは「狙いを妨げる障害物がある状態」のこと

スタイミーとは、狙いたい方向に障害物があり打ちたいショットが打てない状態を指します。
例えば、グリーンを狙いたいのに目の前に木が立ちはだかっているようなシーンで、「この木がスタイミーでグリーン狙えないな」という風に使われます。
ゴルフ中継や雑談での使用例
- 「フェアウェイから狙いたいけど、あの木がスタイミーで無理だね」
- 「スタイミー気味だけど、スライスで回せばグリーンに乗るかも」
- 解説者が「これはスタイミーなライですね」とコメントする など
木のほかにも、バンカー・池・木の枝・深いラフなど、プレーを妨げる障害物すべてがスタイミーの対象です。
今では状況を例えとして表す言葉として使われており、正式なルール用語ではありません。
初めて聞くと少し難しく感じるかもしれませんが、意味はとてもシンプルです。
覚えておけば、プレー中の会話やゴルフ中継もより楽しめるようになります。
スタイミーの語源と元の意味
スタイミー(stymie)は、英語で「妨げる」「邪魔をする」といった意味の言葉です。
かつては、グリーン上で相手のボールが自分のパッティングライン上にあり、真っすぐ打てない状態を指す正式なルール用語として使われていました。
現在こちらのルールは廃止されましたが、スタイミーという言葉だけは障害物に妨げられる状態の例えとして残っています。
スタイミーの本来のルールとは?
スタイミーが正式なルールとして存在していたのは、19世紀から20世紀前半のマッチプレー形式においてです。
当時はグリーン上で相手のボールが自分のパッティングライン上にあっても、ボールを動かすことはできませんでした。
ボールを避ける・跳ねさせる・カーブをかけるなど、さまざまな工夫で対応するしかなく、それが当たり前とされていたのです。
スタイミーを許容するルールがあった背景には、プレイヤー同士の駆け引きや戦略を楽しむ文化がありました。
ラインを妨げるボールもプレーの一部として扱われていたのです。
しかし、1952年に行われたR&A(全英ゴルフ協会)とUSGA(全米ゴルフ協会)によるルール統一の中で、スタイミーは正式に廃止されました。
スタイミー廃止の理由
- プレイヤー間の公平性が損なわれやすい
- フェアプレーの精神にそぐわない
こうしてスタイミーはルールから姿を消し、パッティングライン上にある他人のボールはマークして拾い上げるのが一般的な形へと変わったのです。
スタイミーは過去のルールとなりましたが、その名残は今も言葉として残り、ゴルフの歴史となっています。
スタイミーの意味をきっかけに、ゴルフの奥深さに触れてみよう
現在のゴルフで使われるスタイミーという言葉は、木やバンカーなどの障害物によって狙い通りに打てない場面の表現として使われています。
もともとはカップと自分のボールの間に相手のボールがある状態を意味しており、かつては正式なルールとして存在していました。
当時のマッチプレーでは、自分のパットであえて相手のラインをふさぐような駆け引きも行われており、スタイミーは戦略としても楽しまれていたのです。
スタイミーの状況に陥らないためには、コースマネジメントが大切です。
考え方やポイントは以下で解説しているので、合わせてご確認ください。

ボギー馬場
【取得ライセンス】
・JGRA
【プロフィール/経歴】
チキンゴルフのレッスンマニュアルをゼロから構築。
青山学院大学を卒業後、一般企業へ就職。
その後、笑いが絶えないゴルフティーチングプロを目指し、ゴルフ専門学校へ入学。
JGRAのライセンスを取得し、明るい性格を活かしながら「楽しく真剣なレッスン」を提供中。