マッスルバックアイアンとは?初心者にやさしい選び方やおすすめモデルも紹介

マッスルバックアイアンとは?初心者にやさしい選び方やおすすめモデルも紹介

「マッスルバックアイアンの操作は難しい?」
「初心者でも使いこなせる?」

マッスルバックアイアンとはバックフェースに厚みがありクラブヘッドが小さいことが特徴のアイアンです。

操作性が高く打球の高低やボールの曲がり幅をコントロールしやすいため、自分の思い描いた打球を目指せる点が魅力

しかし特徴を理解しないまま購入すると使いこなせずにスコアが下がったり、上達が遅れたりする場合も。

そこでチキンゴルフ編集部では、マッスルバックアイアンの基礎知識からメリットデメリットまで詳しくご紹介します。

マッスルバックアイアンが合う人の特徴も解説するので、購入を検討している人はぜひ参考にしてみてください。

この記事の監修者
ボギー馬場さんの本人画像

ボギー馬場

【取得ライセンス】
JGRA

【プロフィール/経歴】

チキンゴルフのレッスンマニュアルをゼロから構築。
青山学院大学を卒業後、一般企業へ就職。
その後、笑いが絶えないゴルフティーチングプロを目指し、ゴルフ専門学校へ入学。
JGRAのライセンスを取得し、明るい性格を活かしながら「楽しく真剣なレッスン」を提供中。

目次

マッスルバックアイアンとはバックフェースに厚みがある一枚板のような構造

マッスルバックアイアンとは、バックフェースに厚みがある一枚板のような構造を持つアイアンのことです。

諸説ありますが、バックフェースが盛り上がっている形状が筋肉のように見えることが語源と言われています。

またマッスルバックアイアンは以下のような特徴を持っており、打感と操作性に優れたクラブです。

マッスルバックアイアン都通常のアイアンの違い
マッスルバックアイアンの特徴
  • バックフェースに厚みがある
  • ヘッドが小さい
  • ソール幅が狭い
  • 重心位置が手前に寄っている

球筋やスピン量のコントロールがしやすいもののヘッドが小さいことから、ボールを正確に捉えるにはある程度の技術が必要になります。

初心者には使いこなすことが難しいので、メリットデメリットを踏まえて購入を検討しましょう。

キャビティバックアイアン・中空アイアンとの違い

マッスルバックとキャビティ・中空アイアンはヘッドの形状がそれぞれ異なり、以下のような違いがあります

マッスルバックとキャビティバック・中空との違い
スクロールできます
マッスルバックキャビティバック中空
フェース厚みがある凹んでいる厚みがあり、中は空洞
ヘッドサイズ小さめ大きめやや大きめ
ソール幅狭い広いやや広い
重心高い低いやや低め
ボールの
上がりやすさ
上がりにくい上がりやすい上がりやすい
スイートスポット狭い広いやや広い
ミスへの寛容性低い高い上下のミスに対して高い
向いている人・芯に当てられる人
・ヘッドスピードがある人
・安定性・打ちやすさを求める人・ダウンブローが苦手な人
・高弾道を狙いたい人

キャビティバックアイアンはバックフェースが凹んだ設計により、ボールが上がりやすくスイートスポットが広めです。

マッスルバックが打球の操作性に優れているのに対し、キャビティバックはヘッドサイズが大きいため操作性は低い傾向があります。

一方、中空アイアンはマッスルバックとキャビティ中間的な設計で、マッスルバックよりもミスへの寛容性が高いことが特徴です。

マッスルバックアイアンの特徴・メリット

マッスルバックアイアンの特徴・メリットは、以下の通りです。

マッスルバックアイアンの特徴・メリット

マッスルバックアイアンはミスへの寛容性が低いものの、使いこなす技術があれば多くのメリットがあります

以下では特徴を踏まえながらプレーにおけるメリットを解説していくので、参考にしてみてください。

操作性に優れている

マッスルバックアイアンは操作性に優れており、フェースコントロールがしやすい点が特徴です。

ヘッドが小さく重心位置がシャフト寄りで重心距離が短いことから、以下のコントロールがしやすい傾向があります。

  • ドローやフェードなど意図的にボールを曲げやすい
  • 打球の高低がコントロールしやすい

キャビティバックや中空アイアンはミスをしてもまっすぐ飛ぶように設定されており、意図的に曲げようとしても曲がらないことがあります。

自分の意図とは違う球が出てミスに繋がる場合があるので、自分の思い描いた球を打ちたい人はマッスルバックアイアンがおすすめです。

ラフの影響を受けにくい

マッスルバックアイアンは以下のような特徴から、ラフの影響を受けにくいことが特徴です。

  • ソール幅が狭い
    • ヘッドスピードが落ちにくい
  • ヘッドサイズがコンパクト
    • ラフの中でも正確にヘッドを当てやすい

ソール幅が狭く芝の抵抗を受けにくいため、ヘッドスピードを落とさずに振り抜くことができます。

深いラフからのショットでも脱出しやすいため、ラウンドで活用するとスコアアップに繋がる可能性が高いです。

打感が柔らかい

マッスルバックアイアンは打感が柔らかく、芯を捉えるとボールとフェースがくっついたような感覚が得られます。

打感が柔らかい理由
  • 軟鉄鍛造製法
  • バックフェースの厚み

マッスルバックアイアンは柔らかい軟鉄を叩いて成形することで、密度の高い仕上がりになります。

叩いて鉄を凝縮することで芯を捉えたショットの際に余計な振動が抑えられるので、心地よい打感が得られるのです。

さらにバックフェースに厚みがあることで球離れが遅くなり、心地よい手応えが手に伝わります。

上達の指標になる

マッスルバックアイアンは芯を外すと打感が硬くなるため、ミスショットが分かりやすいクラブになります。

またスイートスポットが小さく高い位置にあることから、芯に当てるのが難しい傾向です。

芯を捉えるためにはダウンブローの習得が必要で、使いこなせるよう練習していくことでアイアンショット全体の上達に繋がります。

マッスルバックアイアンで正しく打てるようになれば他のアイアンを使う際にも、思い通りの打球を打てるようになるでしょう。

マッスルバックアイアンのデメリット【難しい理由】

マッスルバックアイアンが難しいと言われる理由を、以下のデメリットを踏まえて紹介していきます。

マッスルバックアイアンのデメリット

マッスルバックアイアンは操作性が優れていて、使いこなすことができれば思い通りの球が打ちやすくなります。

しかし、使いこなすには正確なスイングを身につける必要があり、合わない人もいるためデメリットも押さえておきましょう。

打ち出し角・弾道が低くなる

マッスルバックアイアンは打ち出し角が低く、ボールが上がりにくいため弾道も低くなりがちです。

打ち出し角・弾道が低くなる理由
  • ソール幅が狭い
  • 重心位置が高い

弾道を上げるためにはスピン量を増やす必要があり、一定のヘッドスピードが求められます

一方で弾道が低いと風の影響を受けにくくコントロールしやすくなるので、ピンを狙う際に有利に働く場面も。

マッスルバックアイアンはソール幅が狭いことで操作性は向上しますが、ボールを上げるためにはテクニックが必要だと言えるでしょう。

スイートスポットが小さい

マッスルバックアイアンはスイートスポットが小さいため、ボールの芯を捉えるには正確なスイングが必要不可欠です。

スイートスポットが小さいためミスへの寛容性も低く、わずかなスイングの乱れがミスショットに繋がることがあります。

マッスルバックアイアンの優れた操作性を活かすには安定したスイングが必要なため、初心者には難しいクラブです。

しかし芯を外すと打感が硬くなり、スイングの良し悪しがはっきりとわかるので上達の指標として活かすこともできます。

スライス・シャンクのリスクがある

マッスルバックアイアンに慣れないうちはヘッドが安定せずフェースが開閉しやすいので、スライスやシャンクを引き起こす恐れがあります。

また小ぶりなヘッドや重心の高さから、ミスへの寛容性が低いこともミスショットが出やすい要因です。

一方でフェースの開閉がしやすい分、操作性が高く意図的にボールを曲げることもできます

マッスルバックアイアンを使いこなすには、スイングの安定性やボールコントロールの技術を身につけることが大切です。

マッスルバックアイアンが合う人・合わない人の特徴

マッスルバックアイアンが合う人・合わない人の特徴をご紹介します。

マッスルバックアイアンが合う人・合わない人の特徴

マッスルバックアイアンは操作性の高さが魅力ですが、初心者には難易度が高いクラブです。

人によってはスコアを崩したりボールが上がらなかったりと、向き不向きがあるのでしっかり確認しましょう

合う人の特徴

マッスルバックアイアンが合う人の特徴は、以下の通りです。

  • ある程度のヘッドスピードがある人
  • ダウンブローで打てる人
  • 芯に当てられる人

マッスルバックアイアンはソールの幅が狭く重心位置が高いことから、弾道が低くなりがちです。

弾道を高く打ち出すにはスピン量を増やす必要があり、一定のヘッドスピードがあれば使いこなすことができるでしょう。

さらにダウンブローを習得していれば、高い位置にある芯を捉えやすく柔らかい打感を楽しめます

マッスルバックアイアンの操作性を最大限に活かすには、安定したスイングが重要です。

合わない人の特徴

マッスルバックアイアンが合わない人の特徴は、以下の通りです。

  • 飛びやすいアイアンを使いたい
  • ボールの高さを出したい
  • ミスへの寛容性の高さを重視したい

マッスルバックアイアンは重心が高いため、弾道が低くなりがちで初心者にとってボールを上げるのが難しいクラブです。

またスイートスポットが小さく芯に当てるのが難しいため、わずかなスイングの乱れがミスショットに繋がります。

そのためミスへの寛容性を重視する人には、マッスルバックアイアンは不向きでしょう。

マッスルバックアイアンを使いこなすには安定したスイングとボールコントロールが必要なため、初心者にはあまりおすすめできません

マッスルバックアイアンの選び方【初心者向け】

マッスルバックアイアンの選び方を以下にまとめました。

マッスルバックアイアンの選び方

マッスルバックアイアンは初心者には難しいものの、選び方に注意することで比較的優しいクラブを選べます

スイートスポットが広いものを選ぶ

マッスルバックアイアンを購入する際は、できるだけスイートスポットが広いものを選びましょう。

芯を外すと番手に応じた適正な飛距離を出すことが難しく、クラブの性能を十分に発揮できません。

ヘッドが小さいためスイートスポットも狭くなりがちですが、少しでも広い方がミスを軽減できます。

スイートスポットの広さはミスへの寛容性の高さにも繋がるので、初めてマッスルバックアイアンを購入する人はしっかり確認しておきましょう。

体格に合わせてライ角を調整する

マッスルバックアイアンを選ぶ際は、身長をはじめとした体格に合わせてライ角を調整しましょう

ゴルフにおけるライ角とはクラブのソールを地面に置いた時のシャフトと地面の間の角度で、以下のように打球の方向性に大きな影響を与えます。

アップライトとフラットの違い

ライ角が合わないとミスショットの原因になるため、背の高さに合わせて以下のように調整することが一般的です。

  • 背が高い人アップライト
  • 背が低い人フラット

ただしスイング軌道や腕の長さでもフィットする角度は変わるため、試打しながら調節することがおすすめです。

ライ角が打球に与える影響について詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。

ライ角の基礎知識・調整方法について知りたい人はこちら

しなりが少ない硬めのシャフトを選ぶ

マッスルバックアイアンを選ぶ際は、しなりが少ない硬めのシャフトを選びましょう

重くて硬度の高いシャフトを選ぶことで安定性や操作性が向上し、扱いやすくなります。

一方、柔らかいシャフトだとヘッドの重さでしなりが大きくなり、ボールが左右に曲がりやすくなるため注意が必要です。

マッスルバックアイアンの多くは基本的に重めのスチールシャフトを採用していますが、購入時には確認するようにしましょう。

マッスルバックアイアンのおすすめ3選【初心者にも優しい】

初心者にも優しいマッスルバックアイアン3選を、以下にまとめました。

それぞれに重心設計やヘッドの構造などの違いを踏まえて、解説していくのでぜひ参考にしてみてください。

スリクソン Z-FORGED Ⅱ アイアン

スリクソン Z-FORGED Ⅱ アイアン
出典:DUNLOP
概要
価格
(税込)
【ダイナミックゴールド DST シャフト】
6本セット※1:138,600円
1本※2:23,100円
【KBS TOUR スチールシャフト】
6本セット※1:145,200円
1本※2:24,200円
※1:#5〜9、PW
※2:#3、4
ロフト角7I:33°
9I:41°
PW:46°
ライ角7I:62°
9I:63°
PW:63.5°
クラブの長さ7I:36.75in
9I:35.75in
PW:35.25in
クラブの重さ422g(5I)
※ 表記の総重量・バランスは、あくまでも目安としての参考値となります。

スリクソン Z-FORGED Ⅱ アイアンは、以下のような特徴があります。

  • 安定したスピン性能
  • 重心が深く低い
  • ミスへの寛容性が高い

最適な重心設計によりライの影響で打点が上下にズレることに強く、操作性が高い点が魅力です。

また重心が低めでミスへの寛容性も高いため、初心者でも扱いやすいマッスルバックアイアンと言えるでしょう。

ピン ブループリント T アイアン

ピン ブループリント T アイアン
出典:CLUB PING
概要
価格
(税込)
6本セット※1:174,240円
1本※2:36,300円
※1:#5〜PW
※2:#3、#4
ロフト角7I:33°
9I:41°
PW:45°
ライ角7I:62°
9I:63.5°
PW:64.1°
クラブの長さ7I:36.75in
9I:35.75in
PW:35.5in
クラブの重さ約424g
(#7・N.S.PRO MODUS³ TOUR 115・S)
※ 表記の総重量・バランスは、あくまでも目安としての参考値となります。

ピン ブループリント T アイアンは、以下のような特徴があります。

  • ヒールがコンパクト
  • 打感が良く球もちが長い
  • 曲がり幅がコントロールしやすい

打感が柔らかくボールが長くヘッドに乗るため、曲がり幅のコントロールがしやすいのが特徴です。

またヘッドの形状がシャープになったことで、操作性がイメージしやすくなっています。

さらにクラブヘッドの先端部分が大きくなり、操作性と寛容性の両方が向上している点も魅力です。

テーラーメイド P7MB アイアン(2023)

テーラーメイド P7MB アイアン(2023)
出典:TaylorMade
概要
価格
(税込)
6本セット※1:171,600円
1本※2:28,600円
※1:#5〜PW
※2:#3、#4
ロフト角7I:34°
9I:42.5°
PW:47°
ライ角7I:62.5°
9I:63.5°
PW:64°
クラブの長さ7I:36.5in
9I:36in
PW:35.75in
クラブの重さ430g(#5)
※ 表記の総重量・バランスは、あくまでも目安としての参考値となります。

テーラーメイド P7MB アイアンは、以下のような特徴があります。

  • 精確なコントロール性能
  • 高い弾道を生み出す
  • 心地よい打感

精確な操作性を追求しており、薄いソールとタイトなリーディングエッジが特徴的です。

短いブレードや狭いソール幅と番手ごとに設計されたオフセットが組み合わさり、高い弾道を生み出します。

軟鉄素材を5回鍛造しているため粒子の密着度が高く、打感がよい点もポイント。

ただしミスへの寛容性は低めなので、スキルアップに繋げたい人におすすめです。

マッスルバックアイアンを使いこなすには正しいスイングを身につけることが大切!

マッスルバックアイアンとは、バックフェースが一体成型で厚みのあるデザインのゴルフクラブです。

ソール幅が狭く重心距離が短いので操作性に優れていて、意図的にボールを曲げやすい点が特徴

ただしスイートスポットが狭くボールが上がりにくいため、合う人と合わない人がはっきり分かれます。

  • 合う人の特徴
    • ある程度のヘッドスピードがある人
    • ダウンブローで打てる人
    • 芯に当てられる人
  • 合わない人の特徴
    • 飛びやすいアイアンを使いたい
    • ボールの高さを出したい
    • ミスへの寛容性の高さを重視したい

マッスルバックアイアンを使いこなすにはスイングの安定性を高める必要があり、テクニックが求められます。

初心者の場合は、まずミスへの寛容性が高いアイアンを使って正しいスイングを身につけることがおすすめです。

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将来的にマッスルバックアイアン含めた様々なクラブでゴルフを楽しみたい方は、ぜひチキンゴルフを検討してみてください。

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