ゴルフ初心者が抑えておきたいマナーを解説！服装からコース上のエチケットまで紹介

こんにちは、チキンゴルフ編集部です！

ゴルフが「紳士のスポーツ」と呼ばれる理由の一つに、技術だけでなくマナーやエチケットが重視されることがあるのをご存知ですか？

なんとなく聞いたことはあるけど、「どんなマナーがあるのか分からない」「初心者だけど失礼なことをしたくない」と、不安を感じている方も多いでしょう。

本記事ではゴルフのマナーについて、チキンゴルフ編集部が初心者にも分かりやすく解説しています。

ゴルフは審判が存在せず、相手への気遣いや信頼を土台としたスポーツになります。

したがって、ゴルフにおけるマナーは周りの人とラウンドを楽しむために欠かせない要素なので、本記事を参考にして適切なマナーを身につけましょう！

ゴルフのマナーとルールの違い

下記では、ルールとの違い・マナーの重要性について紹介しています。

マナーは、他のプレーヤーへの配慮や円滑にプレーを進行するためのエチケットであり、ルールとは少し意味合いが異なります。

マナーとルールの違いを把握して、快適なプレー環境にするためにもぜひ参考にしてください。

ゴルフのマナーとルールの違い

ゴルフのマナーとルールは明確に区別されるもので、以下のような違いがあります。

項目	詳細
マナー	・紳士的な振る舞いや他のプレーヤーへの配慮 ・ゴルフを楽しく円滑にプレーをするためのエチケット ・ゴルフ場やローカルルールによって異なる
ルール	・ゲームの進行や競技の公平性を保つための公式規則 ・スコアの正確性と競技の一貫性を確保するための基準 ・違反した場合ペナルティが科される

マナーとは、紳士的な振る舞いや他のプレーヤーへの配慮・円滑なプレーを維持するためのエチケットで、ルールとは異なり公式規定はなく、明文化していない場合もあります。

ゴルフ場や地域の文化・状況に応じて変わる場合もあるため、経験を重ねながら身につけていく必要があるでしょう。

ルールはゲームの進行や競技の公平性を保つための公式規則で、スコアの正確性や公平なプレーによる競技の一貫性を保証するものです。

ルールは海外に本拠地を置くゴルフ協会（R&AとUSGA）によって定められた、公式の規則集に基づいており（※）、マナーとは異なり世界中で統一されています。
※出典：日本ゴルフ協会「ゴルフ規則」

ゴルフ初心者の方はガイドブックなどでルールの基本を学びながら、マナーについては実際の経験を通じて、身につけていきましょう。

なぜゴルフマナーが重要なのか

ゴルフマナーが重要な理由は、以下の通りです。

全員が気持ちよくラウンドを楽しめるように、スロープレーを避けスムーズなラウンドを意識する・他のプレーヤーへの配慮といったマナーを守りましょう。

またゴルフクラブやボールの誤った使い方は、自身や他のプレーヤーに怪我を負わせる危険性がありますが、声がけなどのマナーを守ることで事故を未然に防げます。

さらにゴルフはコースを共有して行うため、グリーン上のボールマークを修復・バンカーを整備することで、後続のプレーヤーへの配慮にも繋がります。

ゴルフは長い歴史と伝統を持ち、「紳士のスポーツ」と呼ばれるほどマナーを重要視するため、初心者の方は、まずはマナーの基本を押さえることから始めましょう。

ゴルフ場での服装マナー

ゴルフ場での服装マナーは、以下2つの場面で意識をしましょう。

下記ではそれぞれの場面ごとの服装の注意点について紹介しているので、服装に関するマナーに不安や疑問を感じている人は、ぜひ参考にしてください。

クラブハウスでの服装

クラブハウスでは、他のプレーヤーへの配慮や礼儀を示すために以下の服装を意識しましょう。

男性はジャケットスタイルを意識して、襟付きのシャツやポロシャツ・スラックスなど、上品な服装を心がけましょう。

女性は襟付きのシャツやブラウスにスカートやスラックスを合わせて、ヒールの高すぎない控えめな装飾の靴を選べば、上品な着こなしができます。

Tシャツやタンクトップ・サンダルや短すぎるスカートなど、露出の多い服装は避けて、マナーに配慮した服装を意識しましょう。

プレー中の服装｜ゴルフ場ではドレスコードに従い服装を選ぶ

マナーの一部として、プレー中は以下のようなドレスコードに従った適切な服装を選ぶことが重要です。

襟付きのトップスはポロシャツや襟のあるゴルフシャツが一般的で、シャツの裾はズボンの中に入れるのが基本的なマナーです。

ロングパンツはスラックスや専用のゴルフパンツを選び、ソックスは白・黒・ネイビーなどシンプルな色を選ぶと、落ち着いた印象の着こなしになります。

暑さ対策で日差しを防ぐために帽子・バイザーやサングラスを着用する場合は、クラブハウス内では外す必要があります。

寒い時期はセーターやカーディガン・ベストを重ね着しても問題ありませんが、必ず襟付きのシャツの上に着用しましょう。

ゴルフは、服装もマナーの一環として重視されるスポーツでもあるので、ドレスコードを守った上でプレーを楽しみましょう。

プレー全体のマナー

プレー全体のマナーで意識したい点は、以下の通りです。

マナー	詳細
時間を厳守する	全体の進行の影響を考慮し遅刻はしない
プレーファストを心がける	スロープレーを避ける
他の人がショットを打つときは静かにする	他のプレーヤーのショット時の集中力を妨げない
フェアプレーの心構えを持つ	公正で楽しくゴルフを行うためのマナーとして意識する
危険を知らせる時は「フォアー」の掛け声を行う	他のプレーヤーの安全面を考慮する

ゴルフは礼儀作法やエチケットが重視される競技のため、上記のようなマナーを意識して守ることが、楽しくスムーズなプレーを行う鍵となります。

下記ではそれぞれのマナーについて紹介しているので、自信を持ってプレーするためにも、ぜひ参考にしてください。

時間を厳守する

時間を厳守することは、他のプレーヤーやゴルフ場全体に対する基本的なマナーの1つです。

ゴルフは同じゴルフコースを順番にプレーしていくスポーツなので、時間を守りスムーズにラウンドを進めることで、全員が快適にプレーできます。

またゴルフ場はスケジュールに基づいて運営されており、遅刻すると全体の進行に影響を与え、後続のプレーヤーにも迷惑がかかるので時間はしっかり確認し厳守しましょう。

慌てずにプレーを開始するためにも、スタート時間の10分前にはティーイングエリアに到着して、準備を整えておきましょう。

プレーファストを心がける｜スロープレーは避ける

スロープレーは全体の進行を遅らせる原因となるので、以下のマナーを意識して、プレーファストを心がけスムーズに準備を整えておきましょう。

ゴルフは個人競技ではありますが、一緒にラウンドする人たちと連携することが、プレーファストを意識する上で重要です。

極力全員でボールの行方を追い、残り距離に合わせたクラブを複数持っておくことで、ボールを探す時間やカートに戻る時間を省けます。

またホールアウト後もその場でスコアを記入するのではなく、後続組を意識して、移動を優先しましょう。

他の人がショットを打つときは静かにする

ゴルフは集中力が求められるスポーツなので、他のプレーヤーがショットを打つ瞬間は集中を妨げないように静かにすることが重要です。

周囲の音や動きがパフォーマンスに影響を与えるため、他のプレーヤーがショットを打つ際は、グループ同士で注意して、会話や笑い声を控えるように徹底しましょう。

また携帯電話はサイレントモードに設定し、クラブを振る音やバッグから道具を出し入れする音にも極力注意を払うと、プレーに集中しやすくなります。

フェアプレーの心構えを持つ

公正で楽しくゴルフを行うためのマナーとして、フェアプレーの精神を持って以下のポイントを守ることも大切です。

ゴルフは審判がおらず自己申告制で行うスポーツのため、嘘をつかない正直さとルール遵守が重要視されます。

フェアプレーとスポーツマンシップの基本として、各ホールが終了したら、正直にスコアを記録しましょう。

また品格と信頼性を示すため、ペナルティが発生した場合は速やかに同伴者に伝え、疑問点がある場合も、まずは申告してから確認しましょう。

判断に迷った際やルールに不明点がある場合は、ゴルフ知識のある同伴者に相談すると、公正な判断に繋がりトラブルも未然に防げます。

ゴルフには様々なペナルティが存在しますが、ローカルルールによってそれぞれ異なるため、事前に確認しておきましょう。

危険を知らせる時は「フォアー」の掛け声を行う

ゴルフ場で危険を知らせる際に、以下の理由から、速やかに「フォアー」と掛け声を行うことが重要です。

「フォアー」は飛んでくるボールに対する警告として使われ、この掛け声を聞いた人は、すぐに頭を下げて身を守る動作を取ることで、怪我を未然に防ぎます。

見通しの悪い場所でプレーする際や、自分のショットが予期せぬ方向に飛んでしまった際は、周囲に聞こえるよう大きくはっきりとした声で叫ぶことが重要です。

叫ぶ際はどの方向にボールが飛んでいったかを手で指し示すと、周囲の人がどこに注意を向ければ良いかを把握しやすくなるため、事故のリスクも減らせます。

ティーイングエリアのマナー

ティーイングエリアのマナーで重要なポイントは、以下の通りです。

ティーイングエリアのマナーを守って、ゲーム全体の進行を円滑に進めるために、ぜひ参考にしてください。

視界に入らない位置に立つ

他のプレーヤーがショットを打つ際に視界に入ると、集中が乱れミスショットを誘発する可能性があるため、以下のポイントのように視界に入らない位置を意識しましょう。

ティーショットを打つプレーヤーの斜め後ろに立つことで、視界に入らずスイングの範囲外にいられるため、相手の集中力を妨げないといった配慮ができます。

また自分の影が入り込む可能性もあるため、プレーヤーから最低でも2メートル以上は後ろに下がるなど適度な距離を保ちましょう。

跡がついたら目土をする

ショットを打った後にできるディボット（芝が剥がれてできた跡）は、目土をして修復するのが基本的なマナーです。

跡をそのまま放置すると芝の回復が遅れコースの美観や環境が乱れるため、目土をして、コースの環境を維持しましょう。

目土を行う際は剥がれた芝を元の位置に戻し、ゴルフ場に備え付けの目土ボトル（砂と芝の種が混ざったもの）を使用して、土を平らにならし踏み固めてから次のショットに移ります。

ティーイングエリアに限らず、フェアウェイでもディボットができた場合は目土をしてコースの修復に努めましょう。

バンカーのマナー

バンカーで重要なマナーは、以下の通りです。

バンカーショットは技術的にも難しく、コースの一部として慎重に扱うべきエリアなので、マナーをしっかり守って次のプレーヤーが快適にプレーできる環境を整えましょう。

バンカーには低い位置から入る

以下の理由から、バンカーに入る際は、低い位置から入る必要があります。

ボールから近いからといって高い位置から入ると転倒などに繋がり、怪我をしてしまう可能性も。

また斜度がある箇所に足跡を付けると修復がしづらく、後続組に迷惑をかけることにもなります。

これらのリスクを避けるためにも、バンカーはアゴが低い場所を選んで入ることを心がけましょう。

バンカーショットの後は足跡をならしておく

バンカーショットでは、以下の手順で自分の足跡やクラブの跡をレーキでならすことがマナーとして重要です。

ショットでできたクラブの跡と自分の足跡を丁寧にならし、砂を均一に整えることで、次のプレーヤーが快適にプレーできる環境を整えます。

バンカーから出る際も足跡が残らないように、レーキでバンカーの縁までならし、終えたらレーキをバンカーの外側に戻します。

足跡が残ったままだと次のプレーヤーがボールを足跡に引っかけてしまう可能性があるため、全員がフェアな条件でプレーできるよう配慮し、しっかりマナーを守りましょう。

プレーの邪魔にならない位置にレーキを置く

バンカーショット後は、以下のポイントを意識してプレーの邪魔にならない位置にレーキを置きましょう。

概要	詳細
レーキの向き	プレー方向と平行に置く
置き場所	・バンカーの縁に沿って置く ⇒フェアウェイや花道（アプローチ）は避ける ・他のプレーヤーからも見えやすい位置 ・グリーンに近すぎる位置は避ける

レーキはプレー方向と平行に置くことで、ボールがレーキに当たるリスクを減らせます。

フェアウェイや花道に置くと、ショットの妨げになる可能性があるので、これらの場所に置くのは避けましょう。

グリーン上のマナー

グリーン上で重要なマナーは、以下の通りです。

グリーンはパットの精度に直結するため、他のプレーヤーへの配慮やコースの保護が重要です。

以下ではそれぞれの注意点について紹介しているので、公平に気持ちよくプレーできる環境を整えるためにも、参考にしてください。

グリーン上では走らない

グリーンの芝は繊細で、走った衝撃で芝が押しつぶされたり根が傷ついたりする場合もあるため、グリーン上では走らないこと大切です。

グリーンの状態が悪化するとボールの転がりに影響し、次のプレーヤーに影響を及ぼす可能性もあるため、慎重に歩き、芝の損傷を防いでコース全体の保護を心がけましょう。

また同じく芝生保護の観点から、グリーン上にクラブを置いて衝撃を与えるのも避ける必要があります。

複数クラブを持ってグリーンに向かう機会が多いと思いますが、使わないクラブはグリーン周りのラフやカラーに置いておきましょう。

パットラインを踏まない

パットラインを踏むとグリーンの表面が傷ついたり凹んだりして、他のプレーヤーのパッティングに影響を与える可能性があるため、以下のポイントに注意してください。

グリーンオンしたら、各プレーヤーのボール位置を必ず確認し、極力プレーヤーの後ろを回って歩くようにしましょう。

他プレーヤーのライン付近でスタンスをとらなくてはいけない場面では、ラインを跨いでスタンスをとるか、安全に打てる人から先に打つことでラインを踏むことを回避できます。

グリーン上ではパットラインへ注意を払うことで、プレーヤー同士が平等な条件でプレーでき、ストレスの少ないラウンドが可能になるため、マナーを意識して動きましょう。

ピッチマークを見つけたら修復する

ピッチマーク（ボールの着地跡）を放置すると芝の状態が悪化し、他のプレーヤーのパッティングに影響を与える可能性があるため、見つけたらグリーンフォークを使って修復しましょう。

ピッチマークを修復する手順は、以下の通りです。

ピッチマークの修復は他のプレーヤーへの配慮だけでなく、グリーンの状態を保つためにも重要なので、見つけたら進んで修復するように心がけましょう。

プレー中はボールを打つ人から離れる

以下のようなポイントを踏まえて、プレー中はボールを打つ人から離れることを意識しましょう。

プレー中に打つ人の近くにいると、集中しているプレーヤーの視界に入り、ショットの妨げになる可能性があるため十分な距離を取ることが重要です。

パッティングの順番を待つときは、プレーヤーから十分距離を取った場所に立ち、視界に入らないように気を配りましょう。

また立ち位置として、パッティングラインの真正面や真後ろに立つのは、エチケットとして避ける必要があります。

ゴルフのマナーは楽しくプレーするために重要！守って充実したゴルフライフを送ろう

ゴルフで守るべき重要なマナーは、以下の通りです。

マナー	詳細
全体のマナー	・時間を厳守する ・プレーファストを心がける ・他の人がショットを打つときは静かにする ・フェアプレーの心構えを持つ ・危険を知らせる時は「フォアー」の掛け声を行う
服装のマナー	【クラブハウスでの服装】 ・襟付きのシャツ ・ロングパンツ（チノパンやスラックス） ・ジャケット ・革靴やデッキシューズ 【プレー中の服装】 ・襟付きのトップス ・ロングパンツ ・ソックス ・帽子
ティーイングエリアのマナー	・視界に入らない位置に立つ ・跡がついたら目土をする
バンカーのマナー	・バンカーには低い位置から入る ・バンカーショットの後は足跡をならしておく ・プレーの邪魔にならない位置にレーキを置く
グリーン上のマナー	・グリーン上では走らない ・パットラインを踏まない ・ピッチマークを見つけたら修復する ・プレー中はボールを打つ人から離れる

ゴルフは審判がいない中で進行するため、正直にプレーすること・他のプレーヤーへの配慮が求められ、プレーヤー同士の信頼と尊重が基盤となって成り立っています。

ゴルフのマナーは複雑に感じるかもしれませんが「思いやりの心」を持ち、他のプレーヤーの立場に立って考え行動することで、自然とマナーを守れるようになるでしょう。

また一人ひとりがマナーを守ることで、プレーの円滑な進行やラウンド時間の短縮にも繋がり、他のプレーヤーとも良好な関係が築けます。

ゴルフは「紳士のスポーツ」と称されるように、他のプレーヤーへの配慮を忘れず、思いやりのある行動を心がけることで、ゴルフ本来の楽しさや奥深さを味わえるでしょう。