4スタンス理論とは、人間の体の重心位置によって理想の動きが異なるという考え方に基づいた理論です。
この理論によるとゴルファーは4つのタイプ(A1・A2・B1・B2)のいずれかに分類され、各タイプに適したスイング方法が存在します。
本記事では4スタンス理論の詳細な解説と共に、自分のタイプを診断する方法やタイプ別の特徴・適切なスイング方法をご紹介します。
あくまで理論の1つではありますが、身体の先天的な特徴がゴルフのスイングに影響を与えることをわかりやすく示した理論になります。
「自分の体の特徴を把握しておきたい方」「4スタンス理論について知っておきたい方」はぜひ最後までチェックしてみてください。
ボギー馬場
【取得ライセンス】
・JGRA
【プロフィール/経歴】
チキンゴルフのレッスンマニュアルをゼロから構築。
青山学院大学を卒業後、一般企業へ就職。
その後、笑いが絶えないゴルフティーチングプロを目指し、ゴルフ専門学校へ入学。
JGRAのライセンスを取得し、明るい性格を活かしながら「楽しく真剣なレッスン」を提供中。
【診断】4スタンス理論で自分のタイプをチェック
4スタンス理論における分類は、基本的に下記の診断で判定できます。
足の開き方・重心の位置・体の傾きなどの要素を見て、基本的な姿勢や動作の特徴を把握し、適合するタイプを特定します。
まずは①②の診断をして、自分の体の特徴を理解しましょう。
①AorB
下記のチェック方法で「重心の前後タイプ」を、判断していきます。
直立姿勢から、膝を前に出さずに軽くしゃがむことができるか。
A |
膝を前に出さなくてもしゃがむことができる。 |
B |
膝を前に出さないと全くしゃがめない。 |
しゃがむ際には、軽く前傾姿勢になっても構いません。
膝が前に出ないように抑えてもらって試すとわかりやすいですが、判断しにくい場合は下記の方法も試してみてください。
腕を開いて体を回したとき、どちらが回しやすいですか?
A |
肩の高さまで腕を上げたほうが体を回しやすい |
B |
腕を上げる角度が、斜め45度のほうが回しやすい |
Aの場合は重心が前タイプ、Bの場合は重心が後ろタイプです。
②1or2
次に下記のチェック方法で「重心の内外タイプ」を、判断していきます。
体の正面で腕を左右に振る動作をする場合、手のひらは外側・内側どちらに向けるとやりやすい?
1 |
ひじを内側にしぼって手のひらを外側に向けるほうが振りやすい |
2 |
手のひらを内側に向けたほうが振りやすい |
1が内もも側に重心が乗りやすいタイプ、2が外もも側に重心が乗りやすいタイプです。
このチェックをする際、両腕に力が入っていると正しい診断ができないのでしっかりと脱力して行いましょう。
クロスタイプorパラレルタイプ
上記の診断結果「A1/A2/B1/B2」は、さらに下記2つのタイプに分類されます。
(A1・B2) | クロスタイプ体の軸を左右に 交差させる動きをする |
---|---|
(A2・B1) | パラレルタイプ重心を移さずに 軸をその場で回転させる |
しかしこの分類は非常に微妙な違いに基づいており自己判断の難易度が高いので、先入観を持たずに客観的に自分の動きを観察することが重要です。
タイプを判断するには、下記の簡単なテストが役立ちます。
①手首を内側に曲げて肩を上下させる
→引っかからずに肩が下がる・・・クロスタイプに分類
②腕の力を抜いて立ち手首を甲側に曲げて肩を上下させる
→違和感なく肩が下がる・・・パラレルタイプに分類
正確な診断を得るためには複数回テストを行い、一貫した結果が得られるまで続けると良いでしょう。
4スタンス理論で分かるそれぞれのタイプの特徴
上記の診断結果から、それぞれ4タイプの特徴をまとめました。
※タップして詳細ページにスクロールします。
例えばアドレスの開始動作だとAタイプはお尻から動き始めるのが望ましく、Bタイプは膝から動作を始めると良いとされています。
このように各タイプに適した独自の始動方法があるため、個人のタイプを理解し異なるアプローチをしていきましょう。
A1の特徴|クロスタイプ
A1(クロスタイプ)の特徴は下記の通りで、二軸スイングとして知られています。
A | ・つま先重心 ・膝とみぞおちが 一直線になると力が入る ⇒壁を背にして座れない ・肘を起点に手首が動く ・フィンガーグリップ |
---|---|
1 | 上腕と太ももが内旋する |
二軸スイング(二方向の体重移動)の動き
始動時に左側にあった体重は、バックスイングからトップにかけて右足へと移されます。
その後インパクトからフォロースルーにかけて、再び左足へと戻されます。
二軸スイングの利点は、フォロースルー時に引く力を効果的に生み出せることです。
これによりインパクトからフォロースルーにかけて、ボールがストレートに飛びやすくなります。
また指を主体としたフィンガーグリップを採用し、人差し指から手のひらにかけて斜めに握ることが一般的です。
A1タイプはインパクトのポイントが左足の前方になる傾向があり、これにより安定したコンタクトとパワーの伝達が可能となります。
A2の特徴|パラレルタイプ
A2(パラレルタイプ)の特徴は下記の通りです。
A | ・つま先重心 ・膝とみぞおちが 一直線になると力が入る ⇒壁を背にして座れない ・肘を起点に手首が動く ・フィンガーグリップ |
---|---|
2 | 上腕と太ももが外旋する |
A2は背骨を軸として体を回転させ、アドレスの姿勢を維持したまま一つの軸を中心に体を回すため、横方向への動きが最小限に抑えられます。
クラブヘッドが鋭い角度でボールに接近する傾向にあるので、従来の体重移動を意識したスイングとは異なり、その場で体全体を回転させる動きが中心となるでしょう。
またグリップに関しては、フィンガーグリップと呼ばれる持ち方を採用する方が多いです。
B1の特徴|パラレルタイプ
B1(パラレルタイプ)の特徴は下記の通りです。
B | ・かかと重心 ・かかと・股関節・首の付け根が 一直線になると力が入る ⇒壁を背にして座れる ・手首と肘が同時に動く ・パームグリップ |
---|---|
1 | 上腕と太ももが内旋する |
B1のスイングは、A2と同じく1軸を中心に回転する動きを特徴としています。
インパクトに向かってクラブヘッドが鋭い角度で下降しますが、B1はA2とは異なるスイング軌道を描きます。
B1は重心がかかとよりに位置するため、これによってAタイプと比べて上体の前傾が少なくなるでしょう。
この姿勢の違いでダウンスイングの際にクラブがやや外側から入り、インパクト後はほぼまっすぐに抜けていく傾向があります。
B2の特徴|クロスタイプ
B2(クロスタイプ)の特徴は下記の通りです。
B | ・かかと重心 ・かかと・股関節・首の付け根が 一直線になると力が入る ⇒壁を背にして座れる ・手首と肘が同時に動く ・パームグリップ |
---|---|
2 | 上腕と太ももが外旋する |
B2は重心がかかと寄りで、体の外側にある二軸タイプのスイングを特徴としています。
ダイナミックで大きなスイングアークを描く傾向です。
インパクト時に力を込める傾向があり、「ボールを押し出す」イメージでショットを打ちます。
【タイプ別】スイング時のポイント
スイングのポイントをタイプ別にまとめました。
タイプ | ポイント | 得られるメリット |
---|---|---|
A1 (クロスタイプ) | ”ため”を大切にする | インパクト時のパワーが増し より遠くへボールを飛ばせる |
A2 (パラレルタイプ) | 肩の入れ替えを 直線にする | 軌道が安定し狙った方向に 正確にボールを飛ばせる |
B1 (パラレルタイプ) | 肘を引くことで 肩の入れ替えをする | 肩の動きも自然に連動し スイング全体の一貫性が保たれる |
B2 (クロスタイプ) | 肘・膝を固定せず 自然な動きを許容する | 長時間のプレーでも 体への負担を軽減できる |
各プレースタイルに応じてスイングの重要な要素が変わってくるので、それぞれの特性を念頭に置いてプレーすることが大切です。
これらのポイントを意識してスイングを行うことで、各プレースタイルに応じたスイングが可能になり、パフォーマンスの向上が期待できます。
プロゴルファーを4スタンス理論のタイプ別で分類
プロゴルファーを4スタンス理論で分類すると、下記の通りになります。
4スタンス理論を通じてプロゴルファーを分析することで、各選手の特性やプレースタイルをより深く理解できます。
自分の特性や強みと合致しない選手をお手本にすると上達が滞り、その違いが成長の妨げとなる恐れも。
まずは自分のタイプを知り、そのタイプと合った選手を目標とすると良いでしょう。
4スタンス理論でタイプを理解しゴルフで能力を発揮しよう!
4スタンス理論で身体的な特徴を把握することで、自身のスイング傾向を見極めることができます。
「思ったように上達しない」伸び悩みの改善も期待できるでしょう。
チキンゴルフでは4スタンス理論に基づいての指導は行なっておりませんが、身体的特徴を見極めてスイングの矯正をしていく指導はおこなっております。
自分だけでの練習では、身体の癖やスイング傾向を見極めるのは非常に難しいです。
知識の豊富なインストラクターの客観的な目線から、ここに合わせた練習ができることでより効率的に上達することができるでしょう。
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