フェアウェイバンカーに入ってしまうと、「一気にスコアを崩してしまうのでは」と不安になるゴルファーも多いのではないでしょうか。
しかし、正しい構え方やクラブ選び、スイングの基本を押さえれば、フェアウェイバンカーからでも安定して脱出できるようになります。
本記事では、フェアウェイバンカーショットを成功させるための打ち方やクラブ選び、実践テクニックをわかりやすく解説します。
フェアウェイバンカーでも自信を持って対応したい方は、ぜひ参考にしてください。

ボギー馬場
【取得ライセンス】
・JGRA
【プロフィール/経歴】
チキンゴルフのレッスンマニュアルをゼロから構築。
青山学院大学を卒業後、一般企業へ就職。
その後、笑いが絶えないゴルフティーチングプロを目指し、ゴルフ専門学校へ入学。
JGRAのライセンスを取得し、明るい性格を活かしながら「楽しく真剣なレッスン」を提供中。
フェアウェイバンカーでのミスショットが多発する理由
ここでは、フェアウェイバンカーでミスが出やすい主な理由を3つ解説します。
フェアウェイバンカーでは、スイングやクラブの扱い方に特有の難しさがあり、正しい理解がないまま打つとミスを誘発しやすくなります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
足場が不安定でスイングが崩れやすい
フェアウェイバンカーでは足が砂に沈み込むため、体重移動や下半身の安定性が保ちにくくなります。
この不安定な足場ではスイング軌道が乱れやすく、ダフリやトップといったミスショットが生じてしまいます。
バンカー内に傾斜や足場の緩さがある場合は、下半身のぐらつきによってクラブフェースの角度や入射角もブレやすくなるので注意しましょう。
ヘッドが砂に取られて飛距離が出ない
フェアウェイバンカーでは芝生よりも抵抗の強い砂からのショットになるため、スイング中にヘッドスピードが落ちやすくなります。
その結果、インパクトでボールに十分なエネルギーが伝わらず、思ったように飛距離が出ません。
また、「飛ばしたい」という意識が強くなりすぎると打ち込みが深くなり、ヘッドが砂に刺さって飛ばないという悪循環にも陥ります。
フェアウェイバンカーでは無理に飛ばそうとせず、クリーンにボールだけをとらえる意識が重要です。
クラブ選びや構え方を知らないまま打ってしまう
フェアウェイバンカーでは、いつもの感覚のまま打ってしまうとミスにつながりやすくなります。
たとえば、距離を出そうとして難しいフェアウェイウッドを使ったり、芝の上と同じようなアドレスで構えたりするとミスショットにつながりやすいでしょう。
また 、フェアウェイバンカーとガードバンカーの打ち方を混同してしまうケースも多く見られます。
ガードバンカーでは「砂ごと打つ」というのが基本ですが、フェアウェイバンカーで同じように打つとダフリやすくなり、飛距離が出ない原因になります。
そのため、できるだけ砂を触らず、ボールだけをクリーンに打ち抜く意識が必要です。
なお、ガードバンカーについては、以下の記事で詳しく解説しています。
フェアウェイバンカーでの正しい構え方
フェアウェイバンカーからミスを減らすためには、ダウンブローでクリーンにボールを捉えるのが重要です。

ダウンブローで打てるようにするためには、以下2つのポイントを抑えたアドレスをとる必要があります。
詳しく見ていきましょう。
ボール位置はいつもより1個分右寄りに置く
通常のフェアウェイでは、ショートアイアンの場合は両足の中央付近にボールを置くのが基本ですが、フェアウェイバンカーでは、ボール位置は真ん中より右足側よりにセットしましょう。

フェアウェイバンカーは、ガードバンカーよりもロフトの立ったクラブで打つことが多いため、砂の抵抗を受けやすい「ダフリ」は最も避けたいミスです。
右よりに置くことで、クラブの最下点よりも少し手前でインパクトしやすくなるのでダフリを防ぎ、ダウンブローの軌道を作りやすくなります。
左足寄りの重心で構える
通常のアドレスでは、大半の場面で両足の重心を均等に乗せますが、フェアウェイバンカーでは左足寄りの重心で構えましょう。

左足に重心を置くことでクラブが自然と上から入りやすくなり、理想的なダウンブローのスイング軌道を作れるでしょう。
フェアウェイバンカーで失敗しない打ち方のポイント
ここでは、フェアウェイバンカーショットの基本である以下2つの打ち方を解説します。
上記のポイントをもとに砂の抵抗を最小限に抑え、ボールだけをクリーンに打つことができれば、フェアウェイバンカーでも十分な飛距離と方向性を得ることが可能です。
それぞれ見ていきましょう。
ボールの手前の砂は打たずにクリーンヒットを意識する
フェアウェイバンカーでは、ガードバンカーのように砂ごとボールを運ぶ打ち方はNGです。
砂にヘッドが当たってしまうと抵抗により減速してダフリや飛距離不足、方向のブレの原因になります。
ボールをクリーンにとらえるためには、「フェアウェイバンカーでの正しい構え方」にて言及したアドレスを意識することが大事です。
- ボール位置は中央よりボール1個分右寄りにセット
- 体重はやや左足にかけて構える
この構えを意識することで、結果的にダウンブローでインパクトを迎えやすくなり、砂の抵抗を受けずにボールを打つことができます。
スイングはコンパクトに振り抜く
フェアウェイバンカーでは足場が不安定で大振りやフルスイングはスイングのブレにつながるため、以下のコンパクトなスイングを意識することが重要です。
- ハーフスイングを意識
- フォロースルーはしっかり取る(=インパクト後にしっかり振り抜く)
- 体重移動を抑え、重心は左足にキープ
とくに、体重移動が大きくなるとバランスを崩しやすく、打点もブレてミスショットの確率が上がります。
また、ダウンブロー気味に打つためロフトが立ち、フルスイングだと飛びすぎるリスクがあります。
体重移動を極力抑えられ、距離を調整しやすいハーフスイングを心がけましょう。
フェアウェイバンカーでのクラブ選びのコツ
フェアウェイバンカーでは、ユーティリティ・フェアウェイウッド・アイアンで打つのが一般的です。
しかし、それぞれ難易度が大きく異なり、砂質やボールのライなどの状況に応じて最適なクラブが変わります。
ここでは、適切なクラブ選びのポイントを解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
状況別のおすすめクラブ
フェアウェイバンカーでは、以下のようにボールの沈み具合や砂の硬さ、足場の安定性によって選ぶべきクラブが変わります。

たとえば、砂が硬い場合はクラブが滑りやすくクリーンにヒットしやすいため、距離が残っている場合は飛距離の出るユーティリティやフェアウェイウッドがおすすめです。
一方で、砂が柔らかく沈みが深いときは、ソールの広いクラブは砂に刺さりやすくなるため、アイアンで確実に出す判断が賢明です。
足場が不安定な場面では、振り抜きやすく安定性のあるショートアイアンで確実なショットを心がけましょう。
フェアウェイバンカーではロフト角がカギ
フェアウェイバンカーだと、まだグリーンまでの距離が残っている場面が多いかと思いますが、極力ロフトが寝ているクラブを選ぶのがおすすめです。
- クラブが砂に刺さりにくく、スムーズに抜ける
- 自然にボールが上がり、障害物を越えやすい
- 脱出成功率が高く、スコアの安定につながる
とくに、初心者~中級者はロフトの立ったクラブで打つと、高さを出せずにバンカーから脱出できないリスクがあります。
グリーンまで届かないとしても、極力ロフトが寝たアイアンを使うことでミスが減り、安心して打てるでしょう。
自分の中で、このクラブまでなら安心して脱出できると感じられる基準を持っておくことがおすすめです。
フェアウェイバンカーで起こりがちな失敗と対策
ここでは、フェアウェイバンカーでありがちな3つのミスと対策を解説します。
フェアウェイバンカーでは、少しの判断ミスやスイングのズレが以下のようなミスショットにつながります。
それぞれ見ていきましょう。
ダフリ|手前の砂を叩いてしまい、ボールが飛ばない
フェアウェイバンカーでのダフリの原因は、以下があげられます。
- ガードバンカーのように砂ごと打つ意識のままスイングしてしまう
- ボール位置や重心配分が適切でなく、ヘッドが手前の砂に刺さってしまう
このようなミスを防ぐには、ボールは中央よりやや右に置き、左足に体重を乗せたアドレスが重要です。
また、足場をしっかり固定したうえで、ダウンブロー気味にスイングしてクリーンに打ち抜くことで、安定したショットにつながるでしょう。
トップ|ボールの上を叩いてしまい、低く転がるだけ
フェアウェイバンカーでトップのミスショットが起こる原因は、以下があげられます。
- インパクトの前にヘッドアップして体が起き上がってしまう
- 飛ばそうとする意識が強く、手先だけで当てにいくスイングになる
対策としてはスイング中に頭の高さをキープし、最後までボールから目を離さないことが大切です。
途中でスイングを止めずにフォロースルーまで振り切る意識を持つことで、インパクトの精度が安定し、トップのミスショット防止につながります。
飛距離を出そうとして力みすぎる
フェアウェイバンカーでつい力が入ってしまうのは、以下のように飛距離を求めるあまり焦りや欲が先行することが多いためです。
- グリーンまで距離が残っている状況で、無理に大きなクラブを選びフルスイングしてしまう
- 「一発で乗せたい」という気持ちから、振り急ぎやスイング中の力みが生じる
こうした失敗を防ぐには、まずは脱出を優先するという意識が大切です。
ロフトの寝たアイアンを使い、ハーフスイングで確実にミートすることを心がけましょう。
「飛ばす」ことよりも、次のショットが打ちやすい場所にボールを運ぶという戦略的な考え方も、ミスを減らすポイントです。
フェアウェイバンカーショットを上達させるドリル
フェアウェイバンカーから確実に脱出し、安定したショットを打つには、正しいスイング軌道とインパクトの感覚を身につけることが欠かせません。
ここでは、実践的で練習場でも取り入れやすい、フェアウェイバンカーショット上達のためのドリルを紹介します。

それぞれ見ていきます。
別のボールに当たらないようにスイングする
まず、打つボールの5個分手前にもう1つボールをセットします。

そして、その2つのボールの間を通すようにスイングすることで、ダウンブロー気味の正しい軌道を体に覚えさせることができます。

この練習を繰り返すことで、手前を叩かずにインパクトの最下点をボールの先に置く感覚が自然と身につき、ダフリの防止やミート率の向上につながるでしょう。
ボールのロゴを意識して打つ
アドレス時にボールのロゴ(メーカー名など)を「真上から見てやや左向き」にセットします。

そのロゴがインパクト直前まで視界から消えないように意識して打つことで、自然と頭の位置や上半身の軸が安定します。
フェアウェイバンカーではスイング中に重心が右に流れてしまうと、ダフリやミスヒットの原因になるので注意が必要です。
ボールのロゴから目線を離さずにいれば、体が開かずにスイング中も左足重心をキープしやすくなるため、クリーンヒットの再現性も高まるでしょう。
フェアウェイバンカーを攻略してスコアアップへ
フェアウェイバンカーは一見難しく感じられますが、正しい構え方やクラブ選び、スイングの基本を押さえれば、確実に脱出しやすくなります。
とくに、ダフリを防ぐボール位置と重心の取り方、コンパクトなスイングでミート率を高める意識が大切です。
本記事で紹介した打ち方のコツや練習ドリルを継続すれば、フェアウェイバンカーでも落ち着いて対応できる自信がつくでしょう。
とはいえ、自分ひとりで正しいフォームを習得するのは難しいと感じる方も多いはずです。
そんなときは、知識豊富なインストラクターの指導が受けられるゴルフスクールでのレッスンが近道と言えるでしょう。
チキンゴルフでは、セミパーソナル形式で一人ひとりの課題に応じた練習を行えるため、フェアウェイバンカーが苦手な方でも効率よく改善を目指せます。
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