パトロンとは?ゴルフやマスターズでの意味・ギャラリーとの違いを徹底解説

パトロンとは?
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パトロンとは?

パトロンとは、一般的には「後援者・支援者」を意味する言葉ですが、マスターズにおいては観客への特別な敬称として使用される独特な呼び方です。

ここでは、パトロンの以下の2点について詳しく解説します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

パトロンの意味

パトロン(patron)とは、本来「後援者・支援者」を意味する英語で、マスターズトーナメントでは観客に対する最高レベルの敬意を表現した特別な呼称として使用されています。

この言葉はラテン語の「patronus(保護者)」に由来し、英語圏では美術館の支援者や慈善団体の後援者を「patron」と呼ぶのが一般的です。

マスターズトーナメントにおけるパトロンの意味は、単純に「見に来た人」ではなく、「大会を支える重要な構成員」として位置づけられています。

マスターズ公式サイトでも一貫して「patron」という表記が使用されており、観客を「spectator」や「fan」と呼ぶことは決してありません。

パトロンは観戦料を支払うだけでなく、マスターズが掲げる品格と伝統を理解し、それを次世代に継承する責任を担う存在として敬意を込めて呼ばれているのです。

マスターズでパトロンと呼ばれるようになった背景

マスターズでパトロンという呼称が始まったのは、創設者ボビー・ジョーンズが「観客ではなく大会を支援する仲間」として敬意を込めて呼んだことが起源とされています。

初期のマスターズでは、大会運営資金の多くをオーガスタナショナルゴルフクラブのメンバーが提供していました。

これらの資金提供者を「patron」と呼んだことから、観客全体にもこの敬称が拡大されたという経緯があります。

現在では、マスターズの賞金額は入場料収入・グッズ売上などから決定されており、パトロンは間接的ながら確実に大会を財政面で支えています。

パトロンとギャラリーの違い

パトロンとギャラリーの根本的な違いは、パトロンが「支援者」として敬意を込めて呼ばれる特別な存在である一方、ギャラリーは「一般的な観客」を指す通常の呼称である点にあります。

この基本的な概念の違いに加えて、両者には使用される場面や求められるマナーなど、さまざまな側面で相違点が存在します。

項目パトロンギャラリー
使用される大会マスターズトーナメントのみその他のゴルフトーナメント全般
語源・本来の意味後援者・支援者(Patron)観客・見物人(Gallery)
観客の立場大会の支援者競技の観戦者
求められるマナー極めて厳格一般的なゴルフマナー

パトロンという呼称は、マスターズトーナメント独自の文化的価値観を表現した特別な表現で、このような違いが、マスターズを他のゴルフトーナメントとは一線を画す格式高い大会として位置づける重要な要素となっているのです。

パトロンになるには?マスターズ観戦チケットの入手方法と価格

マスターズ観戦チケット(パトロンバッジ(※))は、他のスポーツイベントのように一般販売されていません
※パトロンバッジ:マスターズトーナメントの入場券。

そのため、マスターズのパトロンになるためには年1回6月〜7月頃に実施される公式抽選に応募するか、旅行会社のパッケージツアーを利用する方法が一般的です。

チケット単体では$100〜$140程度ですが、ツアー料金は$8,000~$15,000と高額になります。

入手方法価格帯特徴・注意点
公式抽選(練習ラウンド)$100程度
※日本円で14,000円程度
・当選確率が低い
・年1回のみ受付
公式抽選(決勝ラウンド)$140程度
※日本円で20,000円程度
最も競争率が高い
既存パトロンからの貸借応相談個人的な信頼関係が必要
旅行会社ツアーや転売サイト$8,000~$15,000
※日本円で数百万円程度
・宿泊込み(航空券は別料金の場合が多い)
・確実性が高い

公式抽選の価格設定は驚くほど良心的ですが、その分競争率が極めて高くなっています。

一方、旅行会社のパッケージツアーは高額ですが、確実にマスターズを観戦できる現実的な選択肢として多くのゴルフファンに利用されています。

パトロンとして観戦する際の守るべきマナーと禁止事項

パトロンという特別な呼称に恥じない品格ある行動が求められるマスターズでは、通常のスポーツ観戦の常識が通用しません

以下のような行為が禁止されており、違反者には厳しい処分が下されます。

それぞれのマナーや禁止行為を詳しく見ていきましょう。

携帯電話・撮影機器の持ち込みは禁止

マスターズでは練習日を含む全期間において、携帯電話・カメラ・録音機器などのデジタル機器の持ち込みが禁止されています。

これは、選手への配慮と静寂を重視するマスターズの伝統を守るための根幹的なルールです。

入場ゲートでは金属探知機による厳重なチェックが実施され、電子機器が発見された場合は即座に没収されます。

没収対象となる主なデジタル機器は、以下の通りです。

  • 携帯電話・スマートフォン
  • カメラ・ビデオカメラ(トーナメントのみ)
  • 録音機器

月曜日から水曜日までの練習日のみカメラの持ち込みが許可されており、写真撮影が可能ですが、大会期間中は基本的にすべてのデジタル機器は持ち込めません。

ルール違反が発覚した場合は、機器の没収にとどまらず、場合によっては退場・パトロンバッジが無効となって永久入場禁止措置が取られることもあるので注意しましょう。

大声や歓声は禁止

マスターズでは一般的なスポーツ観戦とは大きく異なり、ティーショットやパッティングを含む場面で大声・歓声・個人的な声援が厳格に禁止されています。

他のPGAツアー大会では、素晴らしいショットに対する「ナイスショット!」という声援や、ホールインワン時の大歓声は観戦の醍醐味です。

しかし、マスターズではこうした一般的な応援行為も「品格に欠ける行為」として禁止されており、選手への声かけや歓声は特別な瞬間のみ許可されるのが暗黙のルールとなっています。

走ることは禁止

マスターズの会場内では走行が明確に禁止されており、これは選手や他のパトロンの安全確保と、快適な観戦環境を維持するための重要なルールとして厳格に運用されています。

この禁止事項は安全面だけでなく、観戦場所を争って“場所取り”になりかねず、品位を欠く行動とみなされることもあります。

オーガスタナショナルゴルフクラブの広大な敷地内を移動する際は、必ず歩行ペースでの移動が義務付けられており、人気の観戦スポットへは早めに向かうなど、常に落ち着いた計画的な行動が求められます。

パトロンとギャラリーの違いを理解して、ゴルフ観戦をもっと楽しもう!

パトロンとは、マスターズトーナメントにおける観客への特別な敬称で、単なる「見る人」ではなく、「ゴルフ文化の支援者」として位置づけられています。

マスターズでは携帯電話禁止や大声での会話や声援の禁止など、厳格なマナーが求められますが、これらは選手への最大限の敬意を示すためのものです。

この知識を身につけることで、マスターズ観戦において品格あるパトロンとして行動できるようになるでしょう。

パトロンとギャラリーの違いを正しく理解し、ゴルフ文化の深い価値を感じながら、より充実した観戦体験を楽しんでください。

チキンゴルフバナー
この記事の監修者
ボギー馬場さんの本人画像

ボギー馬場

【取得ライセンス】
JGRA

【プロフィール/経歴】

チキンゴルフのレッスンマニュアルをゼロから構築。
青山学院大学を卒業後、一般企業へ就職。
その後、笑いが絶えないゴルフティーチングプロを目指し、ゴルフ専門学校へ入学。
JGRAのライセンスを取得し、明るい性格を活かしながら「楽しく真剣なレッスン」を提供中。

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