クリークとは?ゴルフにおける2つの意味
ゴルフにおいて、「クリーク」という言葉には、主に以下の2つの意味があります。
なお、英語表記にする場合は、意味によってスペルが異なります。
- ゴルフクラブとしての「クリーク」:Cleek
- 自然地形としての「クリーク」:Creek
海外の情報を調べる際などは、文脈に加えて綴りにも注意しましょう。
フェアウェイウッドの別称
「クリーク」とはフェアウェイウッドの別称で、5番ウッドの愛称として使われる言葉です。
ただし、現代の日本のゴルフシーンでは「クリーク」よりも、「5番ウッド」と呼ばれるのが一般的です。
「クリーク(Cleek)」という名称の語源には諸説ありますが、有力な説のひとつに、クラブでボールを打った際の音に由来するというものがあります。
かつての鉄製クラブで打った際に鳴る音が、鍵をかけるときの「カチッ」というクリック音に似ていたことから、「Cleek」と呼ばれるようになったとされています。
5番ウッド(クリーク)は、ロフト角が約18〜21度に設計されており、フェアウェイからグリーンを狙う中距離ショットで特に活躍します。
また、以下のような特徴を持ち、初心者にも扱いやすいクラブです。
- アイアンより飛距離が出やすい
- ドライバー・スプーンに比べ球が上がりやすい
特に、ロフト角が大きめなことからボールが自然と高く上がりやすく、ミスショットの軽減にもつながる点が、クリークの大きな魅力です。
自然地形・ハザード
もうひとつの「クリーク(Creek)」は、「小川」「入り江」を意味する単語で、ゴルフにおいてはコース内の地形やハザードを指します。
クリークが登場する場面では、ラテラルウォーターハザード※として扱われることがほとんどです。
※現レッドペナルティーエリア
フェアウェイの途中を横切るように設計されているケースもあり、戦略的に避けるべき場所として配置されています。
これらのクリークは、細くて浅い水路であることが多く、一見「そのまま打てそう」と感じることもあります。
しかし実際には、足場が悪かったり、クラブをしっかり振り抜けなかったりと、ショットに不利な要素が多く、無理に打つのはリスクが高い選択です。
スコアを崩さないためにも、クリークがハザードとして設計されている意図を理解し、事前に対応を考えておくことが大切です。
クリークにボールが入った場合の救済ルールと対処法
クリーク(小川)はほとんどの場合、ラテラル・ペナルティエリアとして扱われます。
この場合、ボールが入った位置を基準に1打罰を加えたうえで、以下の3つの救済オプションから選ぶことができます。
救済措置 | 詳細 |
---|---|
元の位置から打ち直す (ストローク&ディスタンス) | 最後に打った場所に戻ってプレーをやり直す方法 |
ピンとボールの後方線上にドロップ | クリークに入った位置とピンを結ぶ後方線上にドロップする方法 |
2クラブレングス以内にドロップ (ラテラル処置) | 入った地点からホールに近づかない方向へ2クラブレングス以内にドロップする方法 |
ストローク&ディスタンスを選んだ場合、ティーショットであれば再度ティーアップすることも可能です。
ピンとボールの後方線上にドロップする際は、ホールから遠ざかる方向であれば、どれだけ後方に下がっても構いません。
2クラブレングス以内にドロップする方法は「ラテラル処置」と呼ばれ、通常のウォーターハザードでも適用される救済方法です。
なお、ボールがクリーク内にあっても、ストローク可能な状況であれば罰打なしでそのままプレーを続けることも可能です。
ただし、足場の安定性やクラブの振り抜きやすさ、安全面などを十分に確認したうえで判断しましょう。
クリークの意味は2つある!混同に注意してゴルフを楽しもう
「クリーク」という言葉には、ゴルフにおいてクラブの名称と自然地形の2つの意味があり、それぞれまったく異なる文脈で使われます。
このような用語の違いを理解しておくことで、同伴者との会話がスムーズになるだけでなく、プレー中の判断や戦略にも良い影響を与えるでしょう。
ラウンド中に「クリーク」という言葉が出てきたら、ぜひ文脈に注目してみてください。
ゴルフには他にも独特な呼び名や略語が多く存在するため、正しい知識を身につけ、コースでも自信を持って振る舞えるようにしましょう。

ボギー馬場
【取得ライセンス】
・JGRA
【プロフィール/経歴】
チキンゴルフのレッスンマニュアルをゼロから構築。
青山学院大学を卒業後、一般企業へ就職。
その後、笑いが絶えないゴルフティーチングプロを目指し、ゴルフ専門学校へ入学。
JGRAのライセンスを取得し、明るい性格を活かしながら「楽しく真剣なレッスン」を提供中。