「バンカーや深いラフから一度で脱出できず、何度も叩いてしまった」―そんな経験をお持ちの方におすすめしたいのが、キャスコが展開するドルフィンウェッジです。
イルカの背中のように丸くて厚みのある独自のソール形状により、抜けの良さを実現しています。
本記事では、チキンゴルフの現役インストラクターのるかさんとこうきさんが、実際にドルフィンウェッジを試打し、その性能や使い心地をレビューします。
「バンカーを一発で出したい」「ラフでももっと安定させたい」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
動画も要チェック!

増田 瑠花
【プロフィール/経歴】
チキンゴルフのインストラクター。プロゴルファーを多数輩出している名門「沖学園高等学校」のゴルフ部出身で、日本女子アマチュアゴルフ選手権への出場歴もあり。
YouTubeチャンネル「るか&こうきの楽しくなければゴルフじゃない!」にも出演中。
得意クラブ:ドライバー

吉田 好輝
【プロフィール/経歴】
チキンゴルフのインストラクター。日本大学ゴルフ部の元主将で、ベストスコアは63。
YouTubeチャンネル「るか&こうきの楽しくなければゴルフじゃない!」にも出演中。
得意クラブ:ドライバー
キャスコのドルフィンウェッジとは?基本情報を紹介
ドルフィンウェッジは、ゴルフ用品メーカーのキャスコが独自に開発したウェッジです。
「アプローチとバンカーを、とにかくやさしくする!」をコンセプトのもとに誕生した、昔から人気のある元祖お助けクラブです。
ドルフィンウェッジ最大の特徴は、まるでイルカの背中のように丸く、厚みを持たせた独自のソール形状です。
この設計によって、以下のような効果が得られます。
- ダフリやザックリなどのミスを防ぎやすい
- 芝や砂に刺さることを防げる
多少のミスならクラブが自然にリカバリーしてくれるため、打点の精度に自信がない方でも「打てば出る」と感じやすい構造になっているのです。
ドルフィンウェッジの特徴を現役インストラクターが解説

今回はチキンゴルフの現役インストラクターである、るかさん・こうきさんが人気モデルであるDW-123の試打を行いました。
以下の項目に分けて、DW-123の使用感をレビューをご紹介します。
以下の動画でもドルフィンウェッジの試打レビューについて解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
バンカーからの脱出に最適
ドルフィンウェッジは以下の要因から、バンカーからの脱出に最適と言えるウェッジです。
- バンカー脱出率91%と高い脱出成功率
- 分厚い・滑りやすいソール設計
バンカーでよく見られるミスをクラブがサポートしてくれるため、アベレージゴルファーでもバンカーからの脱出成功率は91%とかなり高い数字を誇ります。
「ダフったらどうしよう」という不安がつきまとうバンカーですが、ただクラブを上げて下ろすだけのシンプルな動きでサクッとバンカーから脱出可能です。


さらに通常のウェッジよりソールが分厚く設計されていて、ダフってもソールが砂の上を滑ってくれるのでミスになりにくい傾向です。


ソールが広がっているおかげで、リーディングエッジが砂に突き刺さるのを防いでくれます。
その結果、ソール全体がしっかり砂の上を滑る感覚が得られて、変に力まずに、安心してバンカーショットが打つこと可能がです。
ロブショットやスピンショットにも対応
DW-123は誰でも簡単に高くて止まるロブショットを打ちやすくなっています。
通常、ロブショットはアドレス時にフェースを開いてロフト角を増やす必要がありますが、ソールが厚いクラブでは難しいことが一般的です。
しかし、DW-123は厚さによるデメリットを感じさせない設計になっています。
フェースにしっかりとボールが乗る感覚があり、スピン量や打ち出し角をコントロールしやすいため、ロブショットやスピンショットを打ちやすいクラブです。



DW-123は大きなミスに繋がらないので、ロブやスピンといった新しいショットに挑戦したい方にぜひ使ってみていただけるといいかなと思います。
見た目が可愛く、打感も良い
ドルフィンウェッジは最近よく見かけるディープフェースのウェッジに比べて、構えたときにゴルファーが安心感を覚えるデザインになっています。
さらに、ドルフィンウェッジは独特な丸みがあるので、女性ゴルファーにも可愛いと評判です。




また、打感が良くインパクトの感触がはっきりと伝わるため、心理的にミスを減らす手助けをしてくれます。
各ドルフィンウェッジの違い|DW-113やDW-118などを比較


以下のドルフィンウェッジの代表的なモデルについて、特徴をそれぞれ解説します。
ぜひ自分に合ったモデルを見つける際の参考にしてください。
DW-113|元祖モデル
出典:GDO
DW-113 | 概要 |
---|---|
価格※1 (税抜) | 18,000円 |
ロフト角 | 44°/48°/50°/52°/56° 58°/60° |
ライ角 | 44°:62.5° 48°~52°:63° 56°~58°:63.5° 60°:64° |
クラブの長さ | 44°:35.5インチ 48°~52°:35.25インチ 56°~58°:35インチ 60°:34.75インチ |
クラブ重量※2 | 44°:442g 48°~52°:444g 56°~58°:448g 60°:453g |
※2:N.S.PRO 950GH Flex-S仕様 の場合
「バンカーから簡単に脱出できる」というコンセプトのもと、初代モデルとして登場したのがドルフィンウェッジ DW-113です。
- 抜群の抜けを生む「ドルフィンソール」
- 最大限のスピンを生むフェース加工
DW-113最大の特徴は、イルカの背中のように丸く設計された「ドルフィンソール」。
この独自形状によりトゥ・センター・ヒールごとにバウンス角を最適化され、クラブが地面に刺さるリスクが軽減されます。
さらに、フェース表面に微細なミーリング加工と彫り込みの深い溝を施すことで、ボールとの摩擦力を大幅にアップ。
スピンがしっかりかかることで、「ピタッと止めたい」シーンでも信頼できる性能を発揮します。
DW-118|より抜けの良さを追求した進化モデル
出典:GDO
DW-118 | 概要 |
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価格※1 (税抜) | 18,000円 |
ロフト角 | 48°/50°/52°/56°/58° 60°/64° |
ライ角 | 48°~52°:63° 56°~64°:63.5° |
クラブの長さ | 48°~52°:35.25インチ 56°~64°:35インチ |
クラブ重量※2 | 48°~52°:444g 56°~64°:449g |
※2:N.S.PRO 950GH Flex-S仕様 の場合
DW-118はソールを部位ごとの最適化を採用しており、初代よりもさらにより抜けの良さを追求した進化モデルです。
これによって、芝の深いラフなどで鋭角にクラブを振っても、地面に刺さることなく振りきれるようになりました。
- フェースを開かずにバンカー脱出できる
- 重量配分でミスヒットに強い
DW-118は部位ごとにソール構造が最適化されており、フェースを開かずにバンカー脱出できるように開発されています。
- トゥ側
↳バウンス角をカットし、不要な抵抗を除去 - センター
↳ヤマ型ソールを採用し、リーディングエッジの浮きを抑制 - トレーリングエッジ
↳削り加工により、芝や砂への刺さりを防止 - ヒール側
↳地面に潜りすぎない形状で安定感を向上
スムーズな振り抜きと適度なバウンス効果を両立し、あらゆるライに対応しやすい傾向です。
さらに、重心位置と打点位置のズレを抑える重量設計により、ヘッドのブレが少なく、ミスへの寛容性も高い仕上がりとなっています。
DW-123|ラフやバンカーからの脱出がラクに
出典:キャスコ公式サイト
DW-123 | 概要 |
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価格※ (税抜) | 21,000円 |
ロフト角 | 46°/48° 50°/52°54°/56°/58° 60°/64° |
ライ角 | 46°~52°:63° 54°~64°:63.5° |
クラブの長さ | 46°~52°:35.25インチ 54°~64°:35インチ |
クラブ重量※ | 46°~52°:446g 54°~64°:452g |
DW-123はDW-118をベースに、さらにラフ・バンカー特化のチューニングが施されたモデルです。
- 幅広になったソールのフィン形状
- トゥ・ヒール側にヤマ型形状を採用
- トゥ側のバウンスを大胆にカット
ソールは従来よりも幅広でフィン状の構造となっており、砂との接地面積を分散する設計が特徴です。
ヘッドが砂に深く入り込みすぎるのを防ぎ、スムーズな振り抜きを実現しています。
また、トゥとヒール側に点接地を意識したヤマガタ形状を採用し、抵抗・跳ね返りを最小限に抑えることで、ダフリやトップなどのミスも減少します。
さらにトゥ側のバウンスを大胆にカットした独自のソール形状により、砂の抵抗が減少し、抜けの良さが際立つ仕上がりになっています。
ヘッドの安定性も高く、インパクト時に暴れにくいため、グリーン周りでの往復ビンタを減らしたい人にもおすすめです。
DW-125G|最新モデルでより操作性とスピン性能UP
出典:キャスコ公式サイト
DW-125G | 概要 |
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価格※ (税抜) | 21,000円 |
ロフト角 | 46°/48° 50°/52°/54°/56°/58° 60°/64° |
ライ角 | 46°~52°:63° 54°~64°:63.5° |
クラブの長さ | 46°~52°:35.25インチ 54°~64°:35インチ |
クラブ重量※ | 46°~52°:448g 54°~64°:454g |
捕まりを求めるゴルファーの声に応えて、ストレートネックのDW-123に加え、セミ・グースネックタイプの最新モデルDW-125Gが導入されました。
従来の“お助け感”に加え、スピン性能と操作性を両立させた進化系のモデルです。
- セミ・グースネック採用
- ボールの捕まりが向上
- ヒールフィンのソール幅を広げる
- 潜り込みを抑える
グースネック形状はインパクト時にフェースが開きにくく、スライスのリスクが低減することが可能です。
さらにハンドファーストに構えやすくなるため、低めの弾道でしっかりと捕まったショットが打ちやすくなります。
また、ヒール側のフィン部分にソール幅を持たせた設計により、ヘッドが砂に深く刺さってしまうミスも抑えられ、バンカーショットでの安定感が向上します。
以下に当てはまる方はストレートネックのDW-123よりも、セミグースネックを採用したDW-125Gがおすすめです。
- 捕まりを重視したい
- ハンドファーストに構えたい
- 低めの球で攻めたい
ショットの安定感と捕まりの良さを両立したい方には、DW-125Gが心強い一本となるでしょう。
ドルフィンウェッジに関するよくある質問と回答
ドルフィンウェッジに関するよくある質問と回答を紹介します。
ドルフィンウェッジについて詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
ドルフィンウェッジがダサいと言われる理由は?
ドルフィンウェッジがダサいと言われる理由として簡単に打てるクラブのため、技術がない人向けという先入観を持たれがちであることが挙げられます。
しかし実際には、余計なリスクを抑え、スコアメイクを重視する実用派ゴルファーたちからも圧倒的な支持を集めているクラブです。
見た目やイメージにとらわれず、自分のプレースタイルに合っているかどうかを基準に選ぶことが大切です。
ドルフィンウェッジを使用しているプロはいる?
ドルフィンウェッジは、基本的にアマチュアゴルファー向けに開発されたクラブであり、ツアープロによる使用例は少数にとどまります。
プロ仕様の尖った設計をあえて避けることで、ミスへの寛容性を高めていることに起因しています。
ドルフィンウェッジは難しいことを考えず使えると評判のクラブ
ドルフィンウェッジの最大の魅力は、フェースを開かなくてもバンカーから楽に脱出できる点にあります。
通常のウェッジでは、「フェースを開いて構える」「リーディングエッジを浮かせる」など、ある程度の技術を要する構えが求められます。
しかしドルフィンウェッジなら、スクエアに構えて普段通りに打つだけで、安定したバンカーショットが打てます。
難しいことを考えずに振り抜けることで、ショットの成功率が高まり、自然とスコアアップにも繋がる可能性も。
バンカーやラフでのストレスを軽減し、もっとシンプルにゴルフを楽しみながら、スコアアップを目指しましょう。


ボギー馬場
【取得ライセンス】
・JGRA
【プロフィール/経歴】
チキンゴルフのレッスンマニュアルをゼロから構築。
青山学院大学を卒業後、一般企業へ就職。
その後、笑いが絶えないゴルフティーチングプロを目指し、ゴルフ専門学校へ入学。
JGRAのライセンスを取得し、明るい性格を活かしながら「楽しく真剣なレッスン」を提供中。