ゴルフにおけるイップスとは、特定のショットにおいて身体が思うように動かなくなる現象を指します。
身体が硬直することでミスショットに繋がってスコアに悪影響を及ぼすため、改善を目指している方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、累計会員数10,000名を突破したゴルフスクールのチキンゴルフがイップスの克服方法についてご紹介します。
イップスの改善や予防に役立つ知識が身につくので、ゴルフを楽しみたい方はぜひ参考にしてみてください。
ボギー馬場
【取得ライセンス】
・JGRA
【プロフィール/経歴】
チキンゴルフのレッスンマニュアルをゼロから構築。
青山学院大学を卒業後、一般企業へ就職。
その後、笑いが絶えないゴルフティーチングプロを目指し、ゴルフ専門学校へ入学。
JGRAのライセンスを取得し、明るい性格を活かしながら「楽しく真剣なレッスン」を提供中。
ゴルフのイップスとは?具体的な症状を解説
ゴルフにおけるイップスは特定のショットにおいて、自分の意思とは関係なく身体が思い通りに動かなくなることです。
心理的な影響が大きく関係しており、緊張や不安から身体が硬直したりスムーズに動かなくなることが特徴。
特に以下のショットで起こりやすいと言われていて、症状にも違いがあります。
イップスへの理解を深めれば兆候が見られた時でも早めの対策を取ることができるので、ぜひ参考にしてみてください。
ショットイップス|スイングが正常に完結できない
ショットイップスとは通常のスイングがスムーズにできなくなり、正常に完結できなくなる症状です。
特にフルスイングの場面でぎこちない動きが出てしまうことが多く、以下のようなミスショットが増えてしまいます。
- ドライバーにおいて身体がこわばってチーピンが頻発する
- 切り返しでタイミングが止まってチョロやダフりに繋がる
ドライバーなどのフルスイングに現れ、狙った飛距離や方向性が大きく乱れる傾向があり、プレーの安定性に影響を与えます。
アプローチイップス|ダフリなどのミスショットが頻発する
アプローチイップスとは繊細な距離感とコントロールが必要なアプローチショットで、クラブをスムーズに振ることが難しくなる症状です。
特に短い距離のアプローチでの緊張や恐怖心から、以下の症状が現れる傾向があります。
- 手や腕の筋肉が緊張して震える
- インパクト直前で余計な力が入る
- トップ・ダフリが頻発する
アプローチイップスは過去の失敗がトラウマとなっている場合が多く、インパクト直前で体がこわばりスムーズなスイングができなくなります。
結果としてトップ・ダフリなどのミスショットが頻発し、スコアに大きく影響する可能性が高いです。
グリーンを狙うアプローチでは特に繊細なスイングが求められるため、ミスが続くとイップスの傾向がさらに強まることもあります。
パターイップス|パッティングでのインパクトが上手くできなくなる
パターイップスは、短いパットや狙いを定めた繊細なパッティングにおいてインパクトがうまくできなくなる症状です。
特に緊張から手首が不自然に動くことで、ショートパットが外れやすくなるのが大きな特徴と言えます。
- パターを振り下ろす際に手が止まる
- インパクトで手首がブレてしまう
- 力加減が不安定になり、ショートやオーバーが増える
パターを振り下ろす途中で緊張や不安から手が止まり、スムーズなインパクトが妨げられてショットの精度が低下します。
特にカップに近い短いパットで強いプレッシャーを感じやすくなり、スコアに悪影響を与えます。
イップスでパットが安定しないことでさらに自信を失い、緊張が増してしまう悪循環に陥る可能性があるので早めの対策が必要です。
ゴルフでイップスになる原因・メカニズム
イップスは、精神的な強いプレッシャー下でのミスショットの経験が原因で発症すると考えられています。
イップスは一度のミスで発生するのではなく、以下のように繰り返しミスショットを経験することで発動しやすくなるものです。
- ミスショットの際に恐怖を感じる
- その際に脳が「恐怖=ミスショット」という形で記憶する
- 同様のシチュエーションで過去の恐怖感が呼び起こされる
- 脳が筋肉に収縮するよう指令を出す
- 筋肉がこわばり、再びミスショットを引き起こす
ミスショットの経験を繰り返して、脳内に「恐怖とミスショット」を結びつける神経回路が形成・強化されることがイップスの原因です。
恐怖感とミスショットが「誤作動記憶」として定着して慢性化することが、イップスのメカニズムと言われています。
「誤作動記憶」とは
誤作動記憶とは、過去の失敗をきっかけに脳が無意識に身につけてしまったクセのようなものです。
似た状況に直面すると脳が自動的にその記憶を再生し、意図しない動作を繰り返してしまう特徴があります。
誤作動記憶を解消して正しいスイングやストロークを改めて学習することが、イップス克服の鍵になると考えられています。
ゴルフでイップスになりやすい人の特徴
ゴルフでイップスになりやすい人の特徴は、以下の通りです。
イップスになりやすい人の特徴に当てはまるかどうかを確認しておくと、予防のための対策を取ることができます。
特徴に当てはまった場合は、プレッシャーのかかる場面でリラックスするルーティンを取り入れるなどの対策を取りましょう。
考えすぎてしまう人
考えすぎてしまう人はスイング方法などを過剰に意識しすぎる傾向があり、イップスになりやすい可能性があります。
- スイング方法などを過剰に意識しすぎる
- アドレス時から身体に力が入る
- 不要な思考に捕われ、ナイスショットのイメージができなくなる
スイング方法などを過剰に意識しすぎるあまり、アドレス時から身体に力が入りやすくなってしまいます。
さらにスムーズにスイングを始められずにネガティブなイメージが湧き、ミスショットが増加する場合も。
スイング中に複数のポイントを考えてしまうと、自然な動作を妨げてしまうので、意識するポイントは1つに留めるのがおすすめです。
完璧主義の傾向がある人
完璧主義の傾向がある人は理想が高く自分に厳しい基準を設けがちなため、イップスに陥りやすくなります。
- 高い理想と厳しい基準を自分に課す
- 体格などに合わない技術を取り入れようとする
- 理想と現実のギャップに苦しむ
- 不満足なショットが記憶に残る
完璧主義の傾向があるとできなかったことが記憶に残りやすく、理想と現実のギャップに苦しむ傾向があります。
結果としてネガティブなイメージが強まり、自分をさらに追い込むことでミスショットが続き、イップスを発症するリスクが高まるのです。
ゴルフにおけるイップスの治し方・乗り越え方
ゴルフにおけるイップスの治し方・乗り越え方を、ショット別にまとめました。
ショットの種類によって不安を感じる要素が異なるため、原因に合ったアプローチをすることが大切です。
精神的な負担を軽減して楽しくゴルフをプレーしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
パター|反復練習をして身体になじませる
パターイップスは練習量を増やして技術向上に努めることで、改善する可能性があります。
- クロスハンドグリップやクローグリップを試す
- 1メートル以内の短いパットから練習する
身体のこわばりを和らげるためにも、手首の動きを抑えられるクロスハンドグリップ(逆握り)やクローグリップを試すこともおすすめです。
- クロスハンドグリップ(逆握り)
↳右手がグリップエンド側に来る握り方
↳手首がロックされる - クローグリップ
↳右手の親指と人差し指でカニの爪のような形を作り
クラブを挟む握り方
↳手首の余計な動きを抑えられる
手首の動きを抑えるとインパクト時にクラブフェースが安定しやすくなるため、方向性の乱れが解消できる可能性があります。
またパターを練習する際は1メートル以内の短いパットなど、短い距離から始めるようにしましょう。
短い距離だとプレッシャーも少なく自然なストロークが身につき、成功体験を重ねると自信に繋がります。
自分が楽しいと感じる方法で練習を行い、パターへの苦手意識を克服することが大切です。
アプローチ|気軽な気持ちで挑む
アプローチイップスを改善するためには、「カップに少しでも近づけばいい」という気軽な気持ちで挑むことが重要です。
- 気軽な気持ちで挑む
- 芯に当てる意識を持つ
- カバーできるようパッティングを練習する
ピンに寄せたい気持ちが強すぎると体が動かなくなりがちなので、自分に過度なプレッシャーをかけないようにしましょう。
またグリップを短く持って芯に当てる意識で打つとコントロールがしやすく、ミスショットも減らせます。
さらにパターに自信を持てるようになると、アプローチでミスしても挽回できる気持ちを持てるので、パターの実力を磨くことも重要です。
ドライバー|飛距離を意識せずリラックスする
ドライバーイップスを改善するためには、飛距離を意識せずにリラックスするようにしましょう。
飛ばすことに意識が向くと必要以上に力んでしまうので、狙った方向に飛ばせればOKと考えることが大切です。
また以下のポイントを意識して練習するとスムーズで安定したスイングが身につき、イップスの解消に役立ちます。
- 小さい振り幅から練習する
- スイングのテンポを意識する
- 身体全体を使ってスイングする
小さい振り幅であれば身体の動きやインパクトの感覚を掴みやすく、スイングの型を身につけることが可能です。
またドライバーイップスは力みや焦りからテンポが崩れやすくなるため、一定のテンポでのスイングを身体に染み込ませましょう。
身体全体を使ったスイングは一部に負担がかかることを防げるため、自然なスイングができるようになります。
負担が分散されるとイップスの原因となる手首や腕の力みが軽減され、安定感が増します。
ゴルフにおけるイップスに関するよくある質問と回答
ゴルフにおけるイップスに関するよくある質問と回答は、以下の通りです。
疑問を解消することでイップスの予防・改善に役立つので、ぜひ参考にしてください。
イップスになったゴルフ選手は?
イップスになったゴルフ選手の中で日本でも有名なのは、宮里藍選手です。
宮里藍選手はドライバーとパターにおいて二度のイップスを経験し、粘り強い練習によってイップスを克服しました。
パターイップスにおいては黙々とパターを練習し、技術を磨くことがイップスからの脱却に繋がったようです。
プロゴルファーは特に精神面での負担がかかりやすいものの、プレースタイルの見直しや練習によって軽減に繋がるケースもあります。
メンタルトレーニングと技術面のトレーニングどちらが有効?
メンタルトレーニングと技術面のトレーニングどちらが有効かは、ゴルファーのレベルによって異なります。
アマチュアゴルファーの場合は、技術面のトレーニングを重点的に行うことが大切です。
イップスになった原因であるショットを練習し、成功体験を重ねて自信をつけることが改善に繋がります。
また、イップスを感じているクラブの代わりに使えるクラブを鍛えておくと、心に余裕が持てます。
- ドライバーのイップスの場合
- アイアン
- パターのイップスの場合
- アプローチ
- アプローチのイップスの場合
- パッティング
カバーできる技術を磨くと安心感に繋がり、イップスのショットにおける緊張感も和らげられるでしょう。
ゴルフのイップスを治すには成功体験を重ねて自信を持つことが大切!
ゴルフにおけるイップスは特定のショットにおいて、自分の意思とは関係なく身体が思い通りに動かなくなることです。
特定の場面やショットで恐怖とミスショットが結びつき、誤作動記憶※として定着して慢性化することで、イップスが発症します。
※ミスの軽減が恐怖と共に記憶される現象
イップスに陥った際は正しいフォームを習得できるよう練習を重ねて、成功体験を積み重ねることが大切です。
しかし心理的な要因と身体の動きが絡んでいるため、自己流での改善が難しい場合があります。
ゴルフスクールは設定されたレッスンを段階的に行うことで、スイングに対する自信が高められるので、克服するための選択肢に加えるのもおすすめです。
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一方、セミパーソナルであれば指導と自主練習をバランス良く取り入れることが可能。
パーソナルレッスンだと回数制であることが多く、上達できないまま卒業になってしまう恐れも。
チキンゴルフは通い放題なので、セミパーソナルによる丁寧な指導と十分なレッスン回数を両立させられます。
なかなかゴルフが上達できずに悩んでいる人や、これからゴルフを始めようとしている人は、ぜひチキンゴルフの体験レッスンにお越しください!
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