接待ゴルフの基本マナー完全ガイド|失敗しないための準備・進め方・服装まで解説

接待ゴルフの基本マナー完全ガイド|失敗しないための準備・進め方・服装まで解説

接待ゴルフは取引先との有効的な関係構築の機会として、現在でも使われる重要な手段です。

しかし「初めてで失敗しないか不安」「何をすべきなのか分からない」とお悩みの方も多いでしょう。

そこで本記事では、接待ゴルフで失敗しないための基本的なマナーから準備・進め方まで、チキンゴルフ編集部が詳しく解説します。

事前準備の注意点なども紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事の監修者
ボギー馬場さんの本人画像

ボギー馬場

【取得ライセンス】
JGRA

【プロフィール/経歴】

チキンゴルフのレッスンマニュアルをゼロから構築。
青山学院大学を卒業後、一般企業へ就職。
その後、笑いが絶えないゴルフティーチングプロを目指し、ゴルフ専門学校へ入学。
JGRAのライセンスを取得し、明るい性格を活かしながら「楽しく真剣なレッスン」を提供中。

目次

時代遅れと言われる接待ゴルフの意味や目的を解説

接待ゴルフとは、取引先との信頼関係構築に重要な役割を果たすビジネス手法です。

「時代遅れ」「意味がない」というイメージを持つ方もいますが、経営者層との関係構築に効果的で、ビジネスチャンスを広げる重要な機会となっています。

【接待ゴルフの定義】

会社の取引先を接待するために行われるゴルフで、相手に楽しんでもらうことを前提とした活動

【主な目的】
・取引先との信頼関係構築
・親睦を深める機会の創出
・ビジネスチャンスの発掘
・長期的な関係性の強化

特に近年はオンライン化が進み対話による関係構築の機会が減少しつつある中で、ゴルフは単なる娯楽ではなく対話を通して信頼関係を構築できる有効的な手段です。

では、なぜゴルフがビジネスの有効手段(接待)として選ばれるのか、次で解説します。

なぜゴルフが接待に選ばれるのか

ゴルフが接待に選ばれる理由には、以下の3つが挙げられます。

  • 長い時間を共有するので相手を知る機会になる
  • 多様な話題で会話が生まれやすい
  • 決定権者と直接的に交流できる

契約を決める人すなわち偉い人は時間やお金に余裕のある人が多く、ゴルフを好む人も多い傾向があるため直接的な交流ができる場として選ばれます。

また、他のスポーツと比べて1日(半日)かけてプレーを楽しむため、共有時間の長さから親睦や信頼を深めやすいことも接待に選ばれる理由の1つです。

接待ゴルフの基本マナー5つ

接待ゴルフを成功させるためには、5つの基本マナーを押さえることが重要です。

これらのマナーを意識することで、取引先との良好な関係構築につながり、ビジネスチャンスの創出も期待できます。

以下でそれぞれを詳しく解説しますので、ぜひ参考にして取り入れてみてください。

時間厳守・早めの行動を心がける

接待ゴルフでは、相手を待たせないよう時間に余裕を持った行動が大切です。

集合時間ギリギリの到着は相手に対する配慮不足として、強く印象に残ってしまう可能性があります。

当日は集合時間の30分前には到着し、相手をお出迎えできる準備を整えましょう。

【準備すべきもの】

  • スコアカードと筆記用具
  • ドリンクや軽食の手配
  • 天候に応じた備品

また、プレー終了後も以下の行動を早めに行い、スムーズにお見送りすることも重要です。

  • お客様の入浴・着替え中にさりげなく会計を済ませる
  • 手土産の準備

接待先に渡す手土産のおすすめは、以下で紹介しているのでご覧ください。
>>手土産の準備

プレーの基本ルールやマナーを守る

プレーにおける基本ルールやマナーの遵守は、スムーズなラウンド進行の基本となり非常に重要です。

  • スロープレーをしない
  • 他の人が打つときの邪魔をしない(大声を出すなど)
  • 打つ人の近くや後ろに立たない
  • グリーンでは走らない
  • 次に使うクラブを持って移動する
  • 歩く方が早い場合はカートに乗らない

相手を待たせないためだけでなく、他のグループにも迷惑にならないよう、スロープレーは避けましょう。

素振りは2回まで・複数のクラブを持参するなど、自分にかかる時間は最小限になるようにすることも接待ゴルフの基本です。

適切な気配りを心がける

相手への適切な気配りは、接待ゴルフの成功を左右する重要な要素です。

特に以下の2点に意識して気配りを心がけましょう。

  • ボールに関する配慮
    – 落下地点の確認
    – ロストボール時の協力
    – 方向性の確認
  • 声掛けのタイミング
    – ナイスショット
    – ファーの声出し
    – 励ましの言葉

ロストボール時の協力は、スムーズなラウンドのためにもとても重要です。

また「ナイスショット」や「ファー」などの声がけは、安全面の配慮にもつながります。

身だしなみに気を付ける

接待ゴルフは仕事の一環であり、適切な身だしなみは相手への敬意を示すポイントです。

相手への敬意だけでなく、ゴルフには服装に関する様々なマナーがあり、必ず守る必要があります。

男性・女性別の身だしなみのポイントは、以下の通りです。

接待ゴルフの身だしなみ

【OK例】

  • 襟付きシャツ/ポロシャツ
  • チノパンツ/スラックス
  • ジャケット
  • ゴルフシューズ

【NG例】

  • Tシャツ
  • ジーンズ
  • 派手な柄物
  • サンダル

男女共通のポイントは、襟付きトップスと露出の少ない服装です。

特に女性の場合は、スカート・ズボンの丈によってはハイソックスの着用が必須だったり過度な露出と見られたりする可能性があります。

また夏などの汗をかきやすい季節はタオルを持参する人が多いですが、首に巻いたままプレーすることはマナー違反です。

クラブハウスへの入退場時には原則としてジャケットを着用する必要があるので、忘れないように注意しましょう。

お礼メールを送る

接待ゴルフ後のお礼メールは、ビジネス関係強化の重要な機会です。

すぐにお礼メールを送ることで、相手に対して誠実な感謝の気持ちが伝わり、好印象を残しやすく次の商談や接点の橋渡しにもなります。

お礼メールを送らない・期間が空いて送ると、丁寧にフォローしてくる企業と比較して、相手に「優先度が低い」と判断されるリスクも。

当日のお礼や今後の展望などに触れ、当日中に送ることを心がけましょう。

お礼メールに記載すべき具体的な内容やメールの例などは、以下の見出しで詳しく解説しているのでご覧ください。
>>接待ゴルフ当日の流れ

接待ゴルフを成功に導く事前準備と注意点

接待ゴルフを成功させるためには、入念な事前準備が不可欠です。

以下5点に着目して、事前準備を行いましょう。

ゴルフ場の選定から手土産の準備まで、細かな配慮が信頼関係の構築につながります。

以下では事前準備の注意点も解説しているので、参考にしてください。

ゴルフ場選びと予約

ゴルフ場選びの際は、以下5つのポイントを考慮して選定しましょう。

  • アクセスの良さ
  • 雰囲気や格式
  • 設備の充実度
  • 食事の質
  • キャンセルポリシー

ゴルフ場を選ぶ際は、まず取引先からのアクセスを確認することが重要です。

遠すぎると相手の出発時間が早すぎて「配慮が足りない」と判断される恐れがあります。

公共交通機関の利便性のほかにも、ゴルフ場まで目安1.5時間以内で到着できる距離感かどうかを確かめましょう。

またゴルフ場の雰囲気や設備・食事の質・キャンセルポリシーも、選定の上でとても重要な要素です。

アレルギーや苦手な食材への柔軟な対応ができるかや、相手の都合に合わせて柔軟に予約を変更できるかは事前に確認しておきましょう。

メンバー分け

メンバー分けは、1組3~4人程度が一般的です。

スコアのレベル感や年齢・役職を考慮してメンバー分けをしましょう。

接待ゴルフのメンバー分け

メンバー分けの具体的な例を紹介します。

▼4人1組の場合(スコア85~95)

  • 取引先:常務取締役
  • 自社:部長
  • 取引先:課長
  • 自社:課長

グループ内に1人だけスコアが良い・悪いがあると、気を遣う場面が多くゴルフを楽しめません。

スコアや年齢・役職がバランス良く分けられることで、スムーズにプレーができ自然と会話が創出されやすくなります

自然な会話が創出できれば、対話による関係構築やビジネスチャンスを広げるきっかけにつながるでしょう。

当日のスケジュール決め

当日のスケジュールを決める際は、参加者全員が快適にプレーできるよう配慮しましょう。

【スケジュール決めの手順】

  • 曜日の選定
  • スタート時間の決定
  • 相手の一日の予定を確認

まずは、接待ゴルフを実施する曜日を決めます。

相手の営業日や繁忙期を考慮して、取引先にとって最適な日程を提案しましょう。

スタート時間を決める際は、相手のオフィスや自宅からのアクセスを考慮し、無理のない集合時間を設定します。

例えば、アクセスに1時間以上かかる場合は、9時以降のスタートが理想的です。

接待ゴルフは昼食や終了後の歓談が設けられることが多いため、相手の1日の予定を事前に確認して当日のスケジュールを組みましょう。

案内状の手配

案内状の手配は、ビジネスマナーとしての基本です。

参加者が当日スムーズに行動できるように、必要な情報を過不足なく記載するようにしましょう。

記載すべき内容詳細
開催日時相手が到着や準備に余裕を持てるように、できるだけ詳しく記載する
開催場所住所や電話番号だけでなく、アクセス方法も記載する
集合場所と集合時間相手が迷わないよう、集合場所の目印や担当者の連絡先も記載する
持ち物特に初心者もいる場合は、ドレスコードについての説明があると安心
当日のスケジュールラウンド開始時間・昼食・終了予定時間など、当日の大まかな流れを記載する
↳終了後に歓談を行う場合は、その時間と場所も記載する
連絡先当日の緊急連絡先として、ホスト側の担当者や幹事の連絡先を記載する
▼案内状の具体例

件名: 接待懇親ゴルフ会のご案内


〇〇〇〇株式会社
(部署名/役職)〇〇〇〇 様

平素は大変お世話になっております。
〇〇〇〇株式会社の〇〇でございます。

清々しい季節となり、皆様との親睦を深める機会として、下記の通り懇親ゴルフ会を企画いたしました。時節柄ご多用のこととは存じますが、春の爽やかな日差しの下で心地よい一日をお過ごしいただければ幸いに存じます。

本会終了後には、ささやかながら懇親会もご用意しておりますので、ぜひこちらも合わせてご参加くださいますようお願い申し上げます。つきましては、準備の都合がございますため、ご出席の可否を〇月〇日(〇)までにご返信いただけますようお願い申し上げます。

なお、悪天候などにより開催が難しい場合は、後日に順延する場合がございます。その際は前日までに代表者様宛にメールでお知らせいたします。


ご案内

  1. 日時
    〇月〇日(〇) 午前〇時集合
  2. 会場
    〇〇カントリークラブ
    住所: 〇〇県〇〇市〇〇町1-1
    電話: 00-000-0000
    アクセス: 地図リンク
  3. スケジュール
    • 集合時間:〇〇:00
    • 開会挨拶:〇〇:00
    • スタート:〇〇:00 ~ 〇〇:00
    • 終了予定:〇〇:00 ~ 〇〇:00
    • 懇親会:〇〇:00 ~ 〇〇:00 (会場: ○○)
  4. 服装と持ち物
    ゴルフ場のドレスコード(襟付きシャツ・ジャケットなど)をお守りください。また、必要なゴルフ用具(クラブ、ボール、シューズなど)をご準備の上お越しください。
  5. 連絡先
    幹事:〇〇〇〇
    携帯電話:000-000-0000

皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。
よろしくお願いいたします。


  署名

案内状の手配は、郵送のほかメールでの送付でも問題ありません

相手に失礼のないように必要事項の記載漏れがないか、上記の例文テンプレートも参考にしてみてください。

手土産の準備

手土産は、相手に貴重な休日をともに過ごしていただいたお礼として送ります。

手土産選定の際は「持ち帰りやすさ」を重視して、5,000円以内のものを選ぶと良いでしょう。

【手土産の例】

  • 有名ブランドのお菓子
  • 季節に合わせた商品
  • あっても困らない消耗品(タオルなど)

食品の場合は日持ちの良さ、消耗品の場合は家族との共有のしやすさを考慮すると喜ばれやすい傾向があります。

終了後スムーズに渡せるように、事前に準備しておきましょう。

接待ゴルフ当日の流れ

接待ゴルフ当日は、一般的に以下の流れで進行します。

接待ゴルフ当日の流れ
  1. 集合・出迎え
  2. 前半ラウンド
  3. 昼休憩
  4. 後半ラウンド
  5. 帰りの支度(シャワーなど)
  6. 見送り

当日の朝集合時には身支度や必要道具を準備した後、ロビーで待機しておきましょう。

ラウンド中はスロープレーを避け、相手をもてなす気持ちを忘れないことが大切です。

昼食やラウンド終了後の食事の際は相手の好みやスケジュールを把握し、臨機応変に対応できるように準備しておきましょう。

また、お礼メールは当日中の送付が基本です。

▼お礼メールの例文

件名: 接待懇親ゴルフ会ご参加のお礼


〇〇〇〇株式会社
(部署名/役職)〇〇〇〇 様

平素は大変お世話になっております。
〇〇〇〇株式会社の〇〇でございます。

先日はお忙しい中、弊社主催の懇親ゴルフ会にご参加いただき、誠にありがとうございます。

〇〇様の腕前は流石で、コースをご一緒させて頂いたときのアドバイスは参考になることばかりでした。

〇〇様のご厚意に重ねてお礼申し上げます。

仕事もゴルフも、より一層励んで参る所存です。
今後ともご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い致します。

メールでのご連絡となり大変恐れ入りますが、まずはお礼申し上げます。

昨日は本当にありがとうございました。


  署名

具体的なエピソードや今後の展望に触れ、遅くとも翌日の朝までには送るようにしましょう。

以上の流れを意識することで、スムーズな接待ゴルフの進行につながります。

特に時間管理と適切なコミュニケーションが成功のカギとなるので、相手への配慮を忘れず余裕を持った行動を心がけてください。

接待ゴルフに関するよくある質問

接待ゴルフに関するよくある質問に回答します。

接待ゴルフはあくまでも相手をもてなす活動ですが、どのくらいのスキルがあればいいのか気になる方も多いでしょう。

以下で詳しく回答しているので、参考にしてください。

必要なゴルフスキルはどれくらい?

接待ゴルフで求められるスキルレベルは、スコア100~110程度が理想的です。

このぐらいのスコアなら自分のことは自分でできるレベルで、上手すぎるわけでもないため相手への配慮を心がけつつ楽しめるでしょう。

スコア90台以下の上級者の方は、以下の点に配慮して相手が不快にならないレベルでコントロールすることが大切です。

【上級者が配慮すべき点】

  • 事前の情報収集
    – 相手のスコア
    – ゴルフ歴
  • 極端なスコア差を出さない
  • 相手のペースに合わせる

プレーに苦戦しているからといって相手にアドバイスするのはNGですが、反対にわざと手を抜くのもかえって相手を不快にさせてしまいます。

相手のスコアを事前に確認し、わざとらしくない範囲でスコアをコントロールしましょう。

接待ゴルフは休日出勤扱いになる?

結論、接待ゴルフは休日出勤扱いにはなりません

ただし以下のようなケースでは、休日出勤となる可能性があります。

【休日出勤扱いになるケース】

  • 会社の業務命令
  • 準備進行役に徹する場合(楽しむ目的でない)
  • プレー中の商談などの業務を伴う場合

幹事として業務を行う場合や、業務報告が必要な場合も休日出勤とみなされる可能性があります。

手当については、事前に上司に確認しておくようにしましょう。

マナーや事前準備を徹底し、接待ゴルフを成功させよう!

本記事では、接待ゴルフのマナーなどの基本的な情報から事前準備まで詳しく解説しました。

接待ゴルフを成功に導くためには、以下のポイントを入念に確認することが大切です。

マナー

  • ゴルフマナーの徹底
  • ビジネスマナーの意識
  • 身だしなみ

事前準備

  • ゴルフ場選び
  • 案内状の手配
  • スケジュール管理

相手をもてなす気持ちを常に持ちながら、自分自身が自然体で楽しむことも大切です。

以上の点に留意し入念な準備とマナーの徹底を心がけ、接待ゴルフを成功させましょう。

相手に失礼のないよう、以下の記事で最低限のマナーを把握しておきましょう。

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