ゴルフグリップは体とクラブをつなぐ唯一の接点で、スイングやショットの質に大きく影響し、スコアアップにも関わります。
しかし、「どんな基準でグリップを選べばいいのか分からない」「違いが分からない」とお悩みの人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、自分に合ったゴルフグリップの選び方をチキンゴルフ編集部が詳しく解説します。
グリップの特徴別にプレーに与える影響の違いやグリップの交換方法なども紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事を参考に自分に最適なグリップを見つけて、スライスやフックなどの悩みを解消し、スコアアップを目指しましょう。
ボギー馬場
【取得ライセンス】
・JGRA
【プロフィール/経歴】
チキンゴルフのレッスンマニュアルをゼロから構築。
青山学院大学を卒業後、一般企業へ就職。
その後、笑いが絶えないゴルフティーチングプロを目指し、ゴルフ専門学校へ入学。
JGRAのライセンスを取得し、明るい性格を活かしながら「楽しく真剣なレッスン」を提供中。
ゴルフグリップはスコアアップにつながる重要なもの
グリップは体とクラブをつなぐ唯一の接点であり、以下の部分に大きな影響を与えます。
- スイングの安定性
- 飛距離
- ショットのコントロール
適切なグリップを選ぶことで、スライスやフックといった球筋の乱れを軽減し、より正確なショットが打てるようになります。
グリップの選び方1つで、スイングやショットが劇的に変化することも。
「想像していた方向になかなか飛ばない」「飛距離が出ない」と悩んでいる人は、一度グリップが自分のプレースタイルに合っているか確かめてみてください。
ゴルフグリップを選ぶ4つのポイント
ゴルフグリップ選びの重要なポイントを、以下4つ紹介します。
これらのポイントはショットの精度や飛距離はもちろん、プレーヤーの快適性にも大きな影響を与えます。
自分に合ったグリップを選ぶためには、これらのポイントを自分のプレースタイルや体格、技術レベルに合わせて検討することが重要です。
以下でそれぞれのポイントが与える影響について詳しく解説していくので、自分の悩みに合わせて確認してみてください。
太さや細さ
ゴルフグリップの太さや細さは、手の大きさや握り方によって最適なものが変わってきます。
適切な太さのグリップを選ぶことで、より安定したスイングとショットを目指せるでしょう。
グリップの特性 | 特徴 |
---|---|
太いグリップ | ・方向性を安定させやすい ・手首の動きを抑制しやすい ・フックや引っ掛けに悩んでいる人向け |
細いグリップ | ・ボールのつかまりがいい ・飛距離が出やすい ・スライスに悩んでいる人向け |
グリップの太さは、M58(太い)・M60(標準)・M62(細い)の3種類が一般的で、Mはメンズを指すのでレディースの場合はLの表記になります。
各数字はシャフトの太さを表し、太さ0.58インチのクラブにM58、0.62インチのクラブにM62のグリップを挿した際の全体の太さが同じになるように設計されているのが特徴です。
したがって同じクラブでグリップを替える際は、M58が太く、M62だと細くなります。
手が大きく方向性の安定を求める人はM58、手が小さく飛距離を重視する人はM62など、手の大きさやプレースタイルに合わせて選びましょう。
素材
ゴルフグリップの素材は、主にラバー・コード・レザーがあり、握った感触やしなり方などそれぞれの特徴が異なります。
素材ごとの主な特徴は、以下の通りです。
グリップの素材 | 特徴 |
---|---|
ラバー | ・柔らかく、フィット感が高め ・ショック吸収性に優れている ・比較的安価 |
コード | ・グリップ力が高め ・耐久性に優れている ・雨天時や手汗の多い人に適している |
レザー | ・高級感がある ・経年変化を楽しめる ・感触にこだわる人に適している |
ラバー素材のグリップは、柔らかい握り心地と優れたショック吸収性が特徴です。
初心者から中級者まで幅広く使用されており、特に手が敏感な人やソフトな打感を好む人に適しています。
コード素材のグリップは、表面に織り込まれたコードによって、高いグリップ力を実現しているのが特徴です。
プロゴルファーや上級者に好まれる傾向があり、特に雨天時や手汗の多い人に適しています。
レザー素材のグリップは主にパター用として使用されており、グリップを握った時の感触にこだわる人におすすめです。
重さ
グリップの重さは、クラブ全体のバランスやスイングのフィーリングに大きな影響を与えます。
軽いものから重いものまで様々な選択肢があり、それぞれの主な特徴は以下の通りです。
重さ | 特徴 |
---|---|
重いグリップ | ・コントロール重視の人向け ・安定性が高い ・初心者でも真っすぐ球を飛ばしやすい |
軽いグリップ | ・スイングスピード重視の人向け ・ヘッドスピードが上がりやすい ・飛距離を伸ばしやすい |
重いグリップを使用すると、クラブ全体の重心が手元寄りになりヘッドが軽く感じられます。
これによりスイングの安定性が増し、特に初心者や方向性に悩む人は真っすぐな球筋を出しやすくなるでしょう。
一方軽いグリップを使用するとクラブヘッドの重さをより感じやすくなるため、ヘッドスピードが上がり、飛距離向上が期待できます。
特にスイングスピードに自信のあるゴルファーや、飛距離アップを目指す人におすすめです。
バックライン
バックラインは、グリップの裏面に付いた縦に盛り上がったラインのことを指し、フェースの向きの安定性に影響します。
バックラインの有無による主な特徴は、以下の通りです。
特徴 | バックライン【あり】 | バックライン【なし】 |
---|---|---|
グリップの一貫性 | 高め | やや低め |
フェース角の調整 | やや難しい | 調整しやすい |
ショットの多様性 | やや低め | 高め |
向いている人 | 初心者 | 上級者 |
バックラインがあることで、毎回同じ位置でクラブを握りやすくなります。
これによりフェースの向きが安定し、一貫したショットが打てるようになるでしょう。
一方バックラインのないグリップはフェースの向きを自由に調整できるため、意図的に球筋を操作したい上級者におすすめです。
初心者の人は、まずはバックラインありのグリップから始め、技術が向上してきたらバックラインなしのグリップにチャレンジしてみるのも良いでしょう。
これら4つのポイントを考慮しつつ、自分のプレースタイルや悩みに合わせて適切なグリップを選ぶことでスコアアップを目指せます。
定期的にグリップの状態をチェックし、必要に応じて交換することもスコアアップのためには大切です。
【パター以外のクラブ】グリップの選び方
グリップ選びにおいて、ドライバーやアイアン・ウェッジなどのパター以外のクラブはグリップを揃えるのが一般的です。
パター以外のクラブのグリップを揃えると、以下のようなメリットがあります。
- 一貫したスイング感覚の維持
- スイングの再現性向上
- ミスショットの減少
同じメーカーのグリップを使用することで、クラブを変えても握った感覚が変わりにくく、安定したスイングを維持しやすくなります。
ただ必ずしもすべてのクラブで太さや重さを揃える必要はなく、以下のようにクラブごとの悩みに応じて調整するのも効果的です。
プレースタイル/悩み | 適したグリップの特徴 |
---|---|
スライス傾向がある | 細めのグリップ |
フック傾向がある | 太めのグリップ |
飛距離を伸ばしたい | 軽めのグリップ |
コントロールを重視したい | 重めのグリップ |
グリップの特徴を踏まえつつ、必要に応じて、ウェッジなど特定のクラブのみ微調整を加えるのも良いでしょう。
【パター】グリップの選び方
パターのグリップ選びは、他のクラブとは異なるアプローチが必要です。
一般的にパターグリップは手首の動きを抑えるために太めのものが選ばれることが多いですが、プレースタイルなどによって適切なグリップは変わります。
パターグリップを選ぶ際は、以下のように「太さ」と「重さ」に着目して選びましょう。
特徴やプレースタイル | おすすめのグリップの特徴 |
---|---|
安定性を重視する | ・太めの形状 ・重量がある ・手首の動きを抑制する設計 |
操作性を重視する | ・細めの形状 ・軽めのもの ・手首の自由度が高い |
太めの形状と重量感のあるグリップは、手首の不要な動きが抑えられ、ストロークが安定しやすくなります。
パットが安定しないという人は、太め・重めのグリップを選んでみると良いでしょう。
操作性を重視する場合は、手首を動かしやすい細めかつ軽めのグリップを選ぶことで、距離感や微妙なラインの調整がしやすくなります。
パターは他のクラブとは異なり、四角形や五角形など円形ではないグリップも使用可能のため、自分のフィーリングや好みで選ぶのもおすすめです。
グリップ交換のタイミングと方法
グリップ交換は、約1年に1回の頻度で行うことが推奨されています。
1年が経過していなくても、、以下のような兆候が確認できたらグリップ交換を行うと良いでしょう。
- グリップが硬くなり、ツルツルしてきた
- グリップに割れや亀裂が見られる
- 指の部分がへこんで形がついている
グリップ交換は、自分で行うことも可能です。
自分でグリップ交換を行う手順
- 古いグリップを取り外す
- シャフトの古いテープを除去する
- 新しいテープを巻く
- グリップ交換液を塗布する
- 新しいグリップを装着する
- グリップの向きを調整する
- 乾燥させる(約12時間)
しかしゴルフショップで行う方が確実な仕上がりにできたり、道具や材料をそろえる必要がなかったりと多くのメリットがあります。
特徴 | お店で交換する場合(※) | 自分で交換する場合 |
---|---|---|
かかる費用 (グリップ代は別) | 約300〜1,100円/1本 | 約2,000円 |
所要時間 | 即日~3日程度 | 1時間~1日程度 |
多くのゴルフショップで購入時にグリップ交換が可能で、1本あたり数百円程度でできます。
お店によっては1本あたり20~30分程度で仕上げてくれるので、即日で交換したい人でも心配ありません。
一方、自分で行うと失敗のリスクや道具を揃える手間があります。
確実な仕上がりを考えると、お店でグリップ交換を行うのがおすすめです。
スコアアップを目指すなら、自分の握り方や手の大きさに合ったグリップを見つけよう!
グリップは体とクラブをつなぐ唯一の接点であり、適切なグリップ選びがスコアアップの鍵となります。
グリップ交換は、使用頻度にもよりますが、一般的に1年に1回程度行うのがおすすめです。
定期的な交換により、クラブの性能を最大限に引き出し、安定したスイング維持を目指せるでしょう。
グリップ交換の際は、以下のポイントに着目して、自分に合った適切なものを選んでみてください。
手の大きさや握り方・プレースタイルは一人ひとり異なるため、これらのポイントを考慮することでスイングやショット・スコアなどの改善が目指せます。
自分に最適なゴルフグリップを見つけて、スコアアップを目指しましょう。